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コラム

板金屋根の修理方法は?錆・穴あき・雨漏りを症状別に解説

〜プロが教えるお役立ちコラム〜

板金屋根に錆や剥がれを見つけると、「塗装で直るのか」「板金を部分的に交換するのか」「屋根全体を直すべきなのか」と迷う方も多いでしょう。

板金屋根の修理方法は、主に部分補修・塗装・板金交換・カバー工法・葺き替えの5つです。
ただし、どの方法が適しているかは、屋根の年数だけでは決まりません。

重要なのは、劣化が次のどこまで進んでいるかです。

  1. 表面の塗膜だけ
  2. 金属板そのもの
  3. 防水紙や野地板などの下地

表面だけの劣化なら塗装で延命できる可能性があります。
しかし、板金に穴が開き、防水紙や野地板まで傷んでいる場合、塗装では雨漏りを直せません。

この記事では、板金屋根の修理方法と選び方、修理しても雨漏りが再発する原因、金沢市・石川県で注意したいポイントを屋根工事の専門家が解説します。

板金屋根とは?代表的な種類

板金屋根とは、薄い金属板を加工して葺いた屋根の総称です。
現在はガルバリウム鋼板や、マグネシウムを加えて耐食性を高めた鋼板が多く使用されています。
古い住宅や倉庫では、亜鉛めっき鋼板であるトタンも見られます。

代表的な形状は次のとおりです。

  • 瓦棒葺き:縦方向に棒状の桟がある、古い住宅で多い屋根
  • 立平葺き:縦方向の継ぎ目をかみ合わせた、排水性の高い屋根
  • 横葺き:金属屋根材を横方向に重ねる屋根
  • 折板屋根:山と谷が連続する、工場・倉庫・車庫で多い屋根
  • 一文字葺き・菱葺き:小さな金属板を規則的に葺く意匠性の高い屋根

屋根の形によって、水が入りやすい場所や修理方法が異なります。
例えば瓦棒葺きでは心木や継ぎ目、折板屋根ではボルト周辺、横葺きでは接合部や役物周辺が点検ポイントになります。

結論|板金屋根の修理方法は劣化の深さで選ぶ

屋根の状態主な修理方法判断のポイント
色あせ・軽い表面錆塗装金属板と下地が健全か
小さな傷・局所的な錆部分補修、防錆処理腐食が裏側まで進んでいないか
棟板金など役物の浮き固定し直し、役物交換下地木材に固定できるか
局所的な穴あき・破損板金の部分交換防水紙・野地板が健全か
屋根全体の錆・複数の穴カバー工法または葺き替え既存屋根と下地の状態
雨漏り・野地板の腐朽葺き替え、下地補修劣化範囲と構造安全性

修理方法を選ぶ前に、屋根表面だけでなく、軒先、接合部、役物、防水紙、野地板まで確認する必要があります。

板金屋根の主な修理方法5つ

1.部分補修|傷や浮きを局所的に直す

劣化が一部に限られている場合は、部分補修で対応できることがあります。

代表的な工事は次のとおりです。

  • 浮いた釘やビスの交換・増し締め
  • 棟板金や雨押さえ板金の固定し直し
  • 接合部に適合するシーリング材を施工
  • 小さな錆を除去して防錆塗装
  • 傷んだ役物だけを交換
  • 局所的に傷んだ板金を加工して交換

ただし、シーリング材を表面へ盛るだけの補修は、多くの場合、恒久的な修理にはなりません。
金属は温度によって伸び縮みするため、動きの大きい継ぎ目を無理に固めると、シーリングの切れや別の場所への負担につながります。

また、排水に必要な隙間まで塞ぐと、屋根内部へ入った水が抜けなくなることがあります。
シーリングは、施工すべき位置と施工してはいけない位置を見極めることが重要です。

2.屋根塗装|塗膜の防錆・保護機能を回復する

板金本体に穴あきや著しい腐食がなく、表面の塗膜が劣化している段階なら、屋根塗装で延命できる可能性があります。

一般的な工程は次のとおりです。

  1. 高圧洗浄で汚れや付着物を落とす
  2. ケレンで錆や弱った旧塗膜を除去する
  3. 必要な補修と清掃を行う
  4. 金属に適合する錆止め・下塗りを施工する
  5. 中塗り・上塗りで必要な塗膜厚を確保する

塗装で特に重要なのが「ケレン」です。
錆の上から塗るだけでは、錆と一緒に新しい塗膜が剥がれる可能性があります。
国土交通省関連の改修仕様でも、鉄鋼面の下地調整として、劣化した塗膜や錆、付着物を除去し、研磨する工程が示されています。

塗装では直せない状態

  • 板金に穴が開いている
  • 錆で金属が薄くなっている
  • 踏むと沈む、波打つ
  • 継ぎ目や役物から雨漏りしている
  • 防水紙や野地板が傷んでいる
  • 過去の塗膜が広範囲に剥離している

塗料は金属表面を保護する材料であり、失われた板厚や腐った下地を元に戻す材料ではありません。

3.板金の部分交換|穴あきや変形した範囲を取り替える

腐食や飛来物による破損が一部に限られ、周辺と下地が健全なら、傷んだ板金を部分的に交換できる場合があります。

ただし、板金屋根は1枚の長尺材を軒先から棟まで使うことがあり、途中だけを簡単に切り替えられない場合があります。
新旧板金の重なり、水上側と水下側の関係、毛細管現象、熱伸縮まで考えて納めなければなりません。

特に立平葺きや瓦棒葺きでは、目に見える穴だけでなく、はぜ内部、心木、吊子、裏面腐食を確認します。
無理な継ぎ足しより、一列を軒先から棟まで交換した方が確実なケースもあります。

4.屋根カバー工法|既存屋根の上へ新しい屋根を重ねる

屋根カバー工法とは、既存の屋根材を大きく撤去せず、その上に新しい防水紙と金属屋根材を施工する方法です。
重ね葺きとも呼ばれます。

カバー工法のメリット

  • 既存屋根の撤去量を抑えやすい
  • 葺き替えより工期を短くしやすい
  • 廃材処分費を抑えやすい
  • 新しい防水層を作れる
  • 断熱材一体型屋根材なら、断熱性や遮音性の改善も期待できる

カバー工法が適さないケース

  • 野地板が腐り、固定力を確保できない
  • 雨漏りが長期間続き、下地の範囲が分からない
  • 既存屋根の凹凸や変形が大きい
  • 屋根重量の増加を構造上検討する必要がある
  • 既存の納まりでは軒先・棟・壁際を適切に施工できない
  • 屋根が二重、三重になるなど、すでにカバー工法が行われている

アイジー工業の改修用施工説明書にも、カバー工法と葺き替えの手順に加え、施工前の確認や下地調整が示されています。
カバー工法は「古い屋根を隠す工事」ではなく、新しい屋根を確実に固定できるかを調べてから行う工事です。

ホクリクルーフの屋根カバー工法と耐震性・積雪荷重の解説では、金属屋根を重ねた場合の重量についても詳しく紹介しています。

5.葺き替え|屋根を撤去して下地から直す

葺き替えは、既存の板金屋根を撤去し、必要に応じて野地板や垂木を補修したうえで、新しい防水紙と屋根材を施工する方法です。

次のような場合に検討します。

  • 雨漏りが長期間続いている
  • 野地板や垂木が腐っている
  • 屋根全体に錆や穴あきがある
  • 板金が大きく変形している
  • 既存屋根の固定力が低下している
  • カバー工法では適切な納まりを作れない

撤去費や工期は増えますが、傷んだ下地を直接確認して修理できる点が最大のメリットです。
屋根内部の状態が悪い場合は、表面を重ねて隠すより、葺き替えの方が再発防止につながります。

症状別|どの修理方法を選ぶ?

表面に薄い錆が出ている

錆を除去しても板金の厚みが保たれており、穴や変形がなければ、ケレン・錆止め・屋根塗装を検討します。

軒先、谷部、はぜ周辺は裏側から腐食している場合があるため、表面だけで判断しません。

赤錆が広がり、板金が薄くなっている

塗装だけでは十分な強度を回復できません。
範囲が狭ければ部分交換、屋根全体に広がっていればカバー工法や葺き替えを検討します。

小さな穴が開いている

防水テープやシーリングによる応急処置で、一時的に雨水を抑えられることはあります。
しかし、穴の周辺も薄くなっている可能性が高く、恒久修理には板金交換などが必要です。

穴を塞ぐ前に、板金の裏側、防水紙、野地板へ水が回っていないか確認します。

棟板金が浮いている・風で音がする

釘の打ち直しだけでは、再び抜ける可能性があります。
下地の貫板が腐っていないかを確認し、必要に応じて貫板と棟板金を交換します。

強風後に板金がめくれた場合は、落下や飛散の危険があるため、屋根へ上がらず、建物から離れた安全な場所から確認してください。

雨漏りしている

雨漏りの入口は、室内の雨染みの真上とは限りません。
水は板金の裏や防水紙の上を移動してから室内へ出るためです。

板金屋根では、次の場所を重点的に調べます。

  • 棟・軒先・ケラバ
  • 壁際の雨押さえ板金
  • 谷板金
  • はぜ・継ぎ目・横継ぎ
  • ビス・ボルト・釘周辺
  • 煙突、換気口、天窓などの貫通部
  • 雪止め金具や太陽光設備の固定部
  • 防水紙と野地板

散水調査を行う場合は、下側から範囲を分けて水をかけ、浸入口を絞り込みます。
むやみに屋根全体へ水をかけると、原因箇所を特定しにくくなります。

修理しても雨漏りが再発する主な原因

穴だけ塞ぎ、水の入口を調べていない

見つけた穴が、雨漏りの入口とは限りません。
水上側の継ぎ目や壁際から入った水が、別の穴から室内へ出ている場合があります。

防水紙の劣化を確認していない

金属屋根の下には、二次防水となる防水紙があります。
板金だけを直しても、防水紙が破れていれば雨漏りが続く可能性があります。

シーリングで排水経路を塞いでいる

屋根材の重なりには、入った水を外へ逃がす役割があります。
正しい納まりを理解せず、すべての隙間をシーリングで埋めると、水が内部へたまることがあります。

熱伸縮を考えずに板金を固定している

金属板は、日中の熱と夜間の冷え込みで伸縮します。
長尺の板金を動けない状態に固定したり、不適切な位置で継いだりすると、変形、破断、シーリング切れにつながります。

屋根以外から入る雨水を見落としている

外壁、サッシ、笠木、雨樋、配管などから入った水が、屋根付近に現れる場合があります。
屋根だけに原因を限定しない調査が必要です。

金沢市・石川県の板金屋根で注意したいこと

北陸の板金屋根は、雨、雪、強風、海岸部の塩分など、複数の影響を受けます。

積雪と雪解け水

積雪で接合部に荷重がかかり、雪解け水が長時間残ると、錆や浸水のリスクが高まります。
軒先、谷部、下屋根と外壁の取り合いは特に注意が必要です。

強風による板金の浮き

棟板金や軒先、ケラバは風の影響を受けやすい箇所です。
固定部の緩みや下地の腐食があると、板金がばたつき、飛散する危険があります。

海岸部の塩害

内灘町や能登方面など海に近い地域では、飛来塩分によって腐食が進みやすくなります。
耐食性の高い材料を選ぶだけでなく、切断面、異種金属との接触、雨水が滞留する納まりにも注意します。

雨の多さと乾きにくさ

北面や日陰、落ち葉がたまる場所は乾きにくく、塗膜や金属の劣化が進みやすくなります。
定期的な点検と清掃が早期発見につながります。

DIY修理をおすすめできない理由

板金屋根は滑りやすく、錆や雨でぬれていると転落の危険が高まります。
また、見えている隙間を塞ぐだけでは、かえって排水を妨げることがあります。

次の作業は専門業者へ依頼してください。

  • 屋根へ上っての点検
  • 板金の切断・加工・交換
  • 棟板金や雪止めの固定
  • 雨漏り箇所を探す散水調査
  • 高圧洗浄、ケレン、屋根塗装

室内へ水が落ちている場合は、バケツや吸水シートで床を守り、濡れた照明や配線には触れず、早めに専門業者へ連絡しましょう。

修理業者へ確認したい7つのポイント

  1. 板金の表面だけでなく、防水紙や野地板も確認しているか
  2. 写真を使って錆・穴・浮きの場所を説明しているか
  3. 雨水の入口と排水経路を説明できるか
  4. 部分補修・塗装・カバー工法・葺き替えを比較しているか
  5. 使用する鋼板、めっき、塗膜、保証条件が明確か
  6. 積雪・風・塩害を考慮した固定方法になっているか
  7. 応急処置と恒久修理を区別して説明しているか

「塗れば止まる」「コーキングで全部塞げばよい」と、調査前に断定する業者には注意が必要です。

板金屋根修理の施工事例

ホクリクルーフでは、白山市の築50年住宅で、瓦棒屋根とトタン屋根の2か所から雨漏りしていた屋根を調査しました。
既存屋根には錆と劣化が広がり、強風による飛散を心配して土のうが置かれていました。

お客様から塗装で直せないかというご相談がありましたが、金属板自体の劣化が進んでおり、塗装では長持ちしない状態でした。
そこで、既存屋根の上からSGL鋼板を施工する板金カバー工事をご提案しました。

施工後は、雨漏りだけでなく、強風で屋根が飛ぶ不安も解消されています。
施工事例はホクリクルーフの施工実績からご覧いただけます。

瓦棒屋根の詳しい構造については、瓦棒屋根・トタン屋根の基本構造も参考にしてください。

よくある質問

Q1.板金屋根の錆は塗装で直せますか?

表面錆で板厚が保たれていれば、錆を除去し、錆止めと上塗りを施工して延命できる場合があります。
穴あきや著しい腐食は塗装で直せません。

Q2.穴へコーキングを塗れば雨漏りは止まりますか?

一時的に水を抑えられる場合はありますが、恒久修理になるとは限りません。
穴の周囲や裏側まで腐食している可能性があるため、板金と下地を調査します。

Q3.カバー工法と葺き替えはどちらがよいですか?

野地板が健全で新しい屋根を固定できるなら、カバー工法が候補になります。
下地の腐朽、激しい変形、複数回の重ね葺きがある場合は、葺き替えが適することがあります。

Q4.ガルバリウム鋼板は錆びませんか?

耐食性に優れていますが、絶対に錆びないわけではありません。
切断面、傷、水がたまる場所、塩害環境、異種金属との接触などでは腐食する可能性があります。

Q5.雨漏りしていなくても修理は必要ですか?

錆、板金の浮き、釘抜けを放置すると、穴あきや飛散へ進む可能性があります。
雨漏りする前なら、塗装や部分補修で対応できることもあります。

Q6.修理費用はどのくらいですか?

屋根面積、勾配、足場、錆の範囲、下地補修、使用材料によって大きく変わります。
工事別の目安は、屋根修理の費用相場をご確認ください。

まとめ|板金屋根は「どこまで傷んでいるか」で修理方法を選ぶ

板金屋根の修理方法には、部分補修、塗装、板金交換、カバー工法、葺き替えがあります。

  • 塗膜だけの劣化:塗装を検討
  • 局所的な浮きや破損:部分補修・役物交換を検討
  • 板金の穴あき:部分交換またはカバー工法を検討
  • 広範囲の腐食:カバー工法・葺き替えを検討
  • 防水紙や野地板の劣化:下地を含む葺き替えを検討

大切なのは、見えている錆や穴だけを塞ぐのではなく、水の入口、排水経路、防水紙、野地板まで確認することです。

ホクリクルーフでは、金沢市・石川県を中心に板金屋根の現地調査を行い、応急処置でよいのか、塗装で延命できるのか、屋根全体の改修が必要なのかを写真とともにご説明します。
板金の錆、浮き、雨漏りが気になる方は、早めにご相談ください。

参考資料


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ホクリクルーフのクチコミ

総合評価

4.8

クチコミ数126

2026-08-02

安川亮一 様

今回コーキング打ち替えをお願いしました。 見積りをお願いした際も、希望する内容を細かく反映して頂き、打ち替えも丁寧に対応頂きました。 機会があれば、またお願いしたいと思います。

2026-07-28

鵜島吉幸 様

外壁塗装工事、板金重ね張り工事、ベランダ笠木修理をしてもらいました。 何社か相見積もりを取った中で選ばせていただきましたが、施工の手順や直す場所の写真提供もいただき、自分の直してほしいところも聞いてくださりました。 追加の工事もしてくださり、思った予算で出来ました。 嬉しく思います。 担当の方が話しやすく足繁く来てくださり至れり尽くせりでした。

2026-07-28

ウシマサトミ 様

外壁塗装、板金重ね張り、ベランダ笠木コーキングしてもらいました。 希望通りの仕上がりでした。 大変満足しております。 料金的にも予算内におさまりました。 施工に関して最初から終わりまで途中経過のたびに説明してくださって安心感がありました。 追加工事も快くうけてもらえて良かったです。

2026-07-25

なお 様

Tルーフ重ねふき、外壁重ね張り、雨樋交換を依頼しました。親切な説明、保証良く、料金も安かったです。

2026-07-25

つっちじゅん 様

Tルーフ、外壁重ね張り、雨樋交換をしました。とても、綺麗になりました。ありがとうございました。

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