〜プロが教えるお役立ちコラム〜
粘着系ルーフィングについて、プロの視点から“ぶっちゃけどうなの?”
という形で、メリット・デメリットを整理・解説します。
粘着系ルーフィングの主なメリット
- 高い止水性・密着性
粘着層が裏面にあって、下地(野地板・既存屋根など)に貼り付けるだけで施工できるタイプです。
このため「釘打ち/タッカー留め」などによる貫通穴が少なく、雨水が侵入するリスクが低くなります。
また、ジョイント部が一体化するのでシートの重ね部分からの浸水も抑えられます。 - 施工精度が出しやすい/複雑屋根向き
野地板が微妙に歪んでいたり、既存屋根材が残っていたり、屋根勾配が急だったりと“条件が厳しい現場”では、粘着タイプの利点が大きいです。
釘や留め具を使わず貼るだけで済む、という施工の簡便さもあります。 - タッカー・釘を打たないので貫通リスクが少ない
下葺材に釘が打たれると、釘周りがコーキングされていないとそこから劣化・漏水につながるケースがあるため、粘着系ではこの点が優位です。
粘着系ルーフィングの主なデメリット
- コストが高め
通常のルーフィング(釘留めタイプ)に比べて、材料費・施工費とも高くなるケースが多く、
「屋根材+下葺材+施工費」のトータルで見たときに初期投資が上がることがあります。 - 透湿性や通気性の確保が難しい
粘着層が下地に密着するため、屋根裏や下地の湿気・結露が滞る可能性があります。
特に湿気・雪の多い地域(例えば北陸)では「通気構法+適切な換気」がないと、内部結露リスクが高まります。 - 施工条件・下地状態の影響を受ける
下地が汚れていたり、旧屋根材が残っていたり、下地がぼこぼこしていたりする場合、
粘着性能が十分発揮されないことがあります。
貼る前の下地処理を怠ると“貼っても剥がれる”“水が回る”というトラブルに発展します。 - 将来のリフォーム・撤去の課題
既存屋根材の上に重ね張りする場合(屋根カバー工法)で粘着ルーフィングを使うと、
将来的な屋根材の剥がし・下地確認・修繕時に“粘着が強すぎて剥がしにくい”という課題もあります。
編集部からのひとこと
粘着系ルーフィングは
「防水性能重視」「貫通を少なくしたい」「施工条件が厳しい(重ね葺き・屋根カバー)現場」など
では非常に有効な選択肢です。
一方で、コスト・湿気対策・将来メンテナンス性という観点も考慮しなければなりません。
特に北陸のような湿気・積雪・結露リスクのある地域では、
通気設計+換気設計を同時に考えることが、粘着ルーフィングの性能を最大限活かす鍵になります。
屋根や外壁の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
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