〜プロが教えるお役立ちコラム〜
棟板金(むねばんきん)は、屋根の一番高い位置に取り付けられる板金部材です。
実はこの棟板金、屋根の中でも特に剥がれ・浮き・飛散が起きやすい箇所として知られています。
その理由を、構造的に解説します。
釘(ビス)で“下から”固定している構造だから
棟板金は、
- 下地の貫板(ぬきいた)
- その上に被せる形で板金
という構造で、
横や上からではなく、横方向から釘やビスで固定されています。
つまり、風に対して最も力がかかる方向に、引き抜かれやすい留め方
強風時、板金の内側に風が入り込むと
“テコの原理”のように持ち上げられ、
釘が少しずつ浮いてきます。
直射日光と寒暖差を最も受ける場所だから
棟板金は、
- 夏:表面温度60℃以上
- 冬:氷点下
という極端な温度変化にさらされます。
金属は熱で伸び縮みするため、
この膨張・収縮の繰り返しで
- 釘が緩む
- 板金が歪む
- 固定力が落ちる
といった現象が起こりやすくなります。
施工精度の差がそのまま不具合に出る
棟板金は、見た目以上に施工の差が出やすい部位です。
- 釘の本数が少ない
- 釘の打ち込みが甘い
- 防水処理(シーリング)が不十分
- 貫板の厚み・固定不足
これらがあると、
数年で浮き・バタつき・飛散に繋がります。
剥がれを防ぐための現実的な対策
- 釘 → ステンレスビス固定
- 定期点検(10年前後が目安)
これだけでも、棟板金のトラブル発生率は大きく下がります。
編集部からのひとこと
棟板金は、
「屋根の中で一番軽く、
一番風に狙われやすい部材」です。
剥がれやすいのは欠陥ではなく、
過酷な条件下に置かれている構造上の必然。
だからこそ、素材と固定方法で“差”が出ます。
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