〜プロが教えるお役立ちコラム〜
スレート屋根(コロニアル・カラーベスト)の寿命は、
実務では“見た目より中身が先に傷む”ことが多く、適切なタイミングでのメンテナンスが非常に重要です。
ここでは、専門的な視点からわかりやすく解説します。
スレート屋根の一般的な寿命
スレート屋根の寿命は 20〜30年 が一般的です。
ただし、以下の条件によって上下します:
- 塗装メンテナンスをしているか
- 積雪地域かどうか
- 日の当たりやすい南面が多いか
- 工法が通気仕様か非通気か
- 屋根材のグレード(無石綿移行期の弱いスレートも存在)
実際の現場感としては…
- 15年を超えると劣化が急加速
- 20年で明確に防水性能が低下
- 25〜30年で葺き替え・カバーの検討ライン
というイメージです。
耐用年数を超えるとどうなる?
スレートは表面が薄く、吸水しやすい屋根材。
耐用年数を超えると以下の劣化が一気に進行します。
① 割れ・欠けが急増
経年でスレートが“石のように脆く”なり、
風・雪・歩行荷重でも簡単に割れます。
→ 部分補修が困難になり、全体工事が必要になる
② 防水性能の喪失 → 雨漏りリスク上昇
スレートは塗膜で防水しているため、塗膜が劣化すると吸水します。
- 表面がザラつく
- 色あせ
- コケ・藻が増殖
この状態になると雨水を吸い込み、
下のルーフィング(防水シート)まで傷み始めます。
③ ルーフィングの寿命切れ(最も致命的)
屋根本体以上に重要なのがルーフィング。
一般的なアスファルトルーフィングの寿命は 20〜25年。
ここを超えると…
- 雨水が野地板へ浸みる
- 室内に雨漏り
- 野地板腐食 → 下地から交換が必要
屋根の寿命=ルーフィングの寿命 と言っても過言ではありません。
④ 反り・浮きが発生
スレートが吸水 → 乾燥 → 吸水 を繰り返すことで反ります。
- 重なり部分が浮く
- 隙間が広がる
- 強風時に吹き込みが起きやすい
⑤ 塗装では再生できない状態になる
耐用年数を超え、素材が脆くなると、
- 高圧洗浄で割れる
- 足場で歩行できない
- 塗料が密着しない
などの理由で 塗装工事では延命が困難 になります。
おすすめの対策
築15年〜 → 初回塗装(延命):塗膜保護で吸水を防ぐ。
築20〜25年 → カバー工法 or 葺き替えの検討。
・カバー工法:コストを抑えて防水層を一新
・葺き替え:寿命を根本からリセット
編集部からのひとこと
結論:20〜25年を過ぎたら“屋根全体の見直し”が必要
スレート屋根は、見た目では判断しにくいほど内部の劣化が進みます。
特にルーフィングの劣化は外から見えないため、気付いた時には下地腐食まで進行しているケースも。
築年数20年前後で一度、屋根の点検をお勧めします。
屋根や外壁、雨樋の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
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