〜プロが教えるお役立ちコラム〜
北陸などの積雪地域では、「雪の処理」と「屋根の耐久性」が住宅寿命を大きく左右します。
今回は、雪国に強い 金属屋根材3選(Tルーフ・リクシル/立平葺き/AT横葺き) を、
専門家視点でわかりやすく解説します。
1. Tルーフ(ティールーフ)/リクシル
天然石チップ付きガルバリウム鋼板で、重厚感と耐久性を両立した屋根材。
見た目は瓦調でも、重さは瓦の約1/7。断熱性・遮音性も高く、北陸の住宅で採用が増えています。
雪国でのメリット:
- 石粒の表面で雪が止まりやすく、落雪事故を防ぐ
- 凍結・融解を繰り返しても塗膜が劣化しにくい
- 金属屋根の中でも遮音・断熱性が高く、冬も暖かい
- カバー工法にも対応し、既存屋根の上から施工可能
注意点:
- 雪が止まりやすいため、雪庇(せっぴ)対策や雪止め位置の設計が重要。
- 勾配が緩い屋根には不向き(最低2.5寸以上推奨)。
2. 立平葺き(たてひらぶき)
「雪を滑らせる屋根」の代表格。
縦方向に長い一枚板で構成され、継ぎ目(ジョイント)がほとんどないため、
雨水・雪解け水の侵入リスクが非常に低い構造です。
雪国でのメリット:
- 雪離れが抜群。積雪荷重がかかりにくい
- 雪庇ができにくく、屋根構造に無理がかからない
- 継ぎ目が少なく、雨漏りリスクが最も低い構造
- 軽量で地震にも強い
注意点:
- 一気に雪が落ちるため、下屋や隣地との距離が近い場合は雪止め必須
- 断熱層が薄い構造の場合は、屋根裏結露に注意
3. AT横葺き(ヨコハゼ葺き)
現代的なデザインとコストバランスに優れた横葺き金属屋根。
「雪をある程度止めつつ、滑らせたい」エリアに最適。
板金職人の技術次第で、美しく仕上がる屋根材です。
雪国でのメリット:
- 積雪をある程度保持し、落雪事故を軽減
- 雪解け水の流れを計算しやすく、雨仕舞い設計がしやすい
- ガルバリウム鋼板製で耐食性・耐久性も高い
- リーズナブルで、カバー工法にも向く
注意点:
- ハゼ(継ぎ目)部分に雪解け水が溜まりやすく、定期点検が必要
- 屋根勾配が緩い場合は雨仕舞いの施工精度に注意
まとめ
屋根材 | 雪の特徴 | メリット | 向いている家 |
---|---|---|---|
Tルーフ(リクシル) | 雪を止める | 落雪防止・高断熱・高級感 | 隣家が近い住宅・静音重視 |
立平葺き | 雪を滑らせる | 雪離れ最強・雨漏りに強い | 豪雪地・勾配のある屋根 |
AT横葺き | 適度に雪を止める | コスパ◎・デザイン性◎ | 中積雪地域・モダン住宅 |
編集部からのひとこと
「雪を止めたい家」は Tルーフ(リクシル)
「雪を逃がしたい家」は 立平葺き
「デザインとコスパを両立したい家」は AT横葺き
家の立地条件(隣地との距離・屋根勾配・日照条件)に応じて、
“雪を止める”か“逃がす”かを軸に選ぶのが、雪国屋根の正解です。
屋根や外壁の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
無料の診断・お見積りで、最適な工法と費用を丁寧にご提案いたします。
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地域密着だからこそできる、迅速・丁寧な対応をお約束します。

