〜プロが教えるお役立ちコラム〜
雨樋から水があふれている、継ぎ目から漏れている、雪で曲がってしまった。
このような症状を見つけたとき、気になるのが雨樋修理の費用です。
雨樋修理は、簡単な清掃や部分補修であれば数万円程度で済むことがあります。
一方、足場を設置して全面交換する場合は、80万~120万円程度かかることもあります。
費用を左右するのは、雨樋の長さだけではありません。
建物の高さ、足場の有無、軒樋や竪樋の種類、支持金具の状態などによっても金額が変わります。
この記事では、雨樋修理の費用相場を症状別・工事内容別に、プロの視点から分かりやすく解説します。
雨樋修理の費用相場一覧
一般的な2階建て戸建住宅を想定した場合、雨樋修理の費用目安は次のとおりです。
| 工事内容 | 費用目安 |
|---|---|
| 雨樋の清掃・詰まり除去 | 2万~5万円程度 |
| 継ぎ目の水漏れ補修 | 2万~8万円程度 |
| 軒樋の部分交換 | 3万~15万円程度 |
| 竪樋の部分交換 | 3万~15万円程度 |
| 集水器の交換 | 3万~10万円程度 |
| 支持金具の調整・交換 | 5万~20万円程度 |
| 雨樋の勾配調整 | 5万~20万円程度 |
| 雨樋一面の交換 | 20万~40万円程度 |
| 雨樋全体の交換 | 50万~120万円程度 |
| 仮設足場 | 15万~30万円程度 |
実際の費用は、建物の大きさ、屋根形状、作業場所、使用する雨樋の種類によって異なります。
特に北陸の住宅は屋根面積が大きく、積雪に対応した大型雨樋や金具を使用することも多いため、全国的な平均価格より高くなる場合があります。
雨樋修理の費用は何で決まる?
雨樋修理の費用を左右する主な要素は、次の7つです。
- 修理する範囲
- 建物の高さ
- 足場の有無
- 雨樋の種類とサイズ
- 支持金具の状態
- 既存商品の廃番
- 雪害や下地の劣化
同じ「雨樋から水が漏れる」という症状でも、継ぎ目の補修で済む場合と、雨樋一面を交換しなければならない場合では費用が大きく異なります。
症状別の雨樋修理費用
1.雨樋が詰まっている
費用目安:2万~5万円程度
軒樋や集水器に落ち葉、土、コケ、鳥の巣などが詰まると、雨水が正常に流れなくなります。
主な症状
- 雨樋から水があふれる
- 集水器から水が噴き出す
- 雨が止んでも水が残っている
- 竪樋へ水が流れない
- 雨樋に植物が生えている
詰まりだけであれば、清掃によって改善できる可能性があります。
ただし、竪樋の内部で詰まっている場合は、竪樋の一部を取り外したり、高圧洗浄や専用器具を使用したりすることがあります。
高所作業車や足場が必要になる場合は、別途費用がかかります。
2.雨樋の継ぎ目から水が漏れている
費用目安:2万~8万円程度
軒樋同士の継ぎ目や、集水器との接続部分から水が漏れることがあります。
主な原因
- 接着剤の劣化
- 継手の割れ
- 雨樋の伸縮
- 接続部分のずれ
- 雨樋の変形
- 施工時の接着不足
軽度であれば、接続部分の清掃や接着、継手の交換で対応できます。
ただし、雨樋本体が縮んだり変形したりしている場合は、継ぎ目だけを直しても再び外れる可能性があります。
その場合は、軒樋の部分交換が必要です。
3.軒樋が割れている・穴が開いている
費用目安:3万~15万円程度
軒先に横向きに取り付けられている雨樋を「軒樋」といいます。
軒樋は、紫外線や経年劣化、積雪、飛来物などによって割れることがあります。
小さな割れであれば補修材で応急処置できる場合もありますが、劣化した塩化ビニル製の雨樋は周囲も脆くなっている可能性があります。
補修を繰り返すより、傷んだ範囲を交換した方が長持ちすることもあります。
4.竪樋が割れている・外れている
費用目安:3万~15万円程度
屋根から集めた雨水を地面へ流す縦向きの管が竪樋です。
主な症状
- 竪樋の継ぎ目が外れている
- 竪樋が割れている
- 壁から固定金具が外れている
- 車や除雪作業でぶつけた
- 排水口付近から水があふれる
1本だけの交換であれば、比較的費用を抑えられます。
ただし、2階部分や隣家との間など、はしごだけでは安全に作業できない場所では、足場や高所作業車が必要です。
5.集水器から水があふれている
費用目安:3万~10万円程度
集水器とは、軒樋に集まった雨水を竪樋へ流す部材です。「上合」「集水桝」と呼ばれることもあります。
水があふれる主な原因は、次のとおりです。
- 落ち葉やゴミの詰まり
- 竪樋内部の詰まり
- 集水器の破損
- 軒樋と集水器の位置ずれ
- 屋根面積に対して排水能力が不足している
詰まりを除去するだけで改善する場合もありますが、集水器が割れている場合は交換が必要です。
強い雨のときだけあふれる場合は、雨樋のサイズや竪樋の本数も確認しましょう。
6.雨樋が傾いている・勾配が悪い
費用目安:5万~20万円程度
軒樋には、集水器へ向かって雨水を流すための緩やかな勾配が付けられています。
雨樋の一部が下がったり、逆方向に傾いたりすると、水が残ってあふれる原因になります。
主な原因
- 支持金具の変形
- 支持金具の固定不良
- 雪の重み
- 軒先木部の腐食
- 施工時の勾配不良
- 雨樋本体の変形
金具の調整だけで直る場合もありますが、雨樋が長期間変形した状態になっていると、軒樋ごとの交換が必要になることがあります。
7.支持金具が曲がっている・外れている
費用目安:5万~20万円程度
軒樋を支える金具が雪の重みで曲がると、雨樋全体の勾配が崩れます。
金具を交換する際は、軒先の破風板や鼻隠しの状態も確認します。
木部が腐食している場合は、新しい金具を固定しても十分に効きません。
この場合は、下地補修や板金カバーが必要になるため、費用が増えます。
8.雪で雨樋が曲がった・外れた
費用目安:10万~40万円程度
※交換範囲や足場の有無によって変動します。
金沢市をはじめとする北陸では、積雪や屋根から滑り落ちる雪によって、雨樋が外側へ開くことがあります。
雪害で確認したい症状
- 軒樋が外側へ傾いている
- 金具が下方向へ曲がっている
- 雨樋の中央が下がっている
- 継ぎ目が外れている
- 集水器との接続がずれている
- 雨樋が割れている
見た目の変形が小さくても、勾配が崩れて水が流れなくなっていることがあります。
部分的な修理で済むか、一面交換が必要かを現地で判断します。
9.雨樋を一面交換する
費用目安:20万~40万円程度
建物の一方向だけ雨樋が大きく変形している場合は、一面交換で対応できる可能性があります。
例えば、北側だけ雪害を受けている場合や、道路側だけ金具が曲がっている場合です。
一面交換に含まれる主な部材
- 軒樋
- 軒継手
- 止まり
- 曲がり
- 集水器
- 支持金具
- 必要に応じた竪樋
- エルボやソケット
既存雨樋と同じ商品が廃番になっている場合は、部分的につなげられないことがあります。
その場合は、交換範囲を広げる必要があります。
10.雨樋を全面交換する
費用目安:50万~120万円程度
建物全体の雨樋が劣化している場合は、全面交換を検討します。
北陸の一般的な2階建て住宅で、足場設置や大型雨樋、竪樋交換などを含めると、80万~120万円程度になる場合があります。
全面交換が向いているケース
- 築年数が長い
- 雨樋全体が変形している
- 複数箇所から水が漏れている
- 支持金具が広範囲に曲がっている
- 既存商品が廃番になっている
- 外壁塗装や屋根工事を同時に行う
- 部分修理を何度も繰り返している
全面交換では、現在の屋根面積や降雨量、積雪条件に合った雨樋へ変更することもできます。
雨樋修理に足場は必要?
雨樋は軒先に取り付けられているため、2階部分の修理では足場が必要になることがあります。
足場が必要になりやすいケース
- 2階の軒樋を交換する
- 建物一面または全面を交換する
- 隣家との距離が近い
- 地面に高低差がある
- 下屋根がなく、作業床を確保できない
- 破風板や鼻隠しも補修する
- 長時間の作業が必要
- 屋根勾配が急
高所作業では、修理のしやすさだけでなく作業者の安全も確保しなければなりません。
国土交通省の安全資料でも、高さ2m以上の作業場所では、安全な作業床を設けるなどの墜落防止措置が示されています。
足場費用を抑える方法
外壁塗装や屋根工事を数年以内に予定している場合は、雨樋交換を同時に行うと足場費用をまとめられます。
ただし、雨樋から大量に水があふれている場合や、落下の危険がある場合は、次回の工事まで放置しない方がよいでしょう。
雨樋の部分修理と全面交換の判断基準
| 状態 | 部分修理 | 全面交換 |
|---|---|---|
| 一か所だけ割れている | ○ | △ |
| 継ぎ目だけ漏れている | ○ | △ |
| 竪樋1本だけ破損 | ○ | △ |
| 一面だけ雪害を受けた | ○ | △ |
| 全体的に変形している | △ | ○ |
| 複数箇所から水漏れ | △ | ○ |
| 支持金具が広範囲に変形 | △ | ○ |
| 商品が廃番 | △ | ○ |
| 築年数が長い | △ | ○ |
| 外壁塗装を予定している | △ | ○ |
部分修理が可能でも、既存雨樋の劣化が進んでいると、修理した隣の部分がすぐに割れることがあります。
修理費用だけでなく、今後何年使用したいかも考えて判断しましょう。
雨樋の種類によって費用は変わる
雨樋には、形状や材質によってさまざまな種類があります。
半丸型
断面が半円形になっている一般的な雨樋です。
比較的価格を抑えやすく、部材も入手しやすい傾向があります。
ただし、商品によって排水能力が異なるため、屋根面積に適したサイズを選ぶ必要があります。
角型
断面が四角形になっており、半丸型より排水量を確保しやすい商品があります。
デザイン性や排水能力に優れていますが、半丸型より材料費が高くなる場合があります。
大型雨樋
屋根面積の大きな住宅、工場、倉庫、積雪地域などで使用されます。
軒樋だけでなく、集水器や竪樋も大きくなるため、一般的な住宅用雨樋より費用が高くなります。
金属製雨樋
ガルバリウム鋼板、ステンレス、銅などを使用した雨樋です。
耐久性や意匠性に優れますが、塩化ビニル製より材料費と加工費が高くなる傾向があります。
雨樋修理の見積書で確認すべき項目
雨樋修理の見積書では、合計金額だけでなく、部材名と数量を確認しましょう。
主な確認項目
- 軒樋のメーカー・商品名
- 軒樋のサイズと長さ
- 竪樋の種類・太さ・長さ
- 集水器の個数
- 曲がりや継手の個数
- 支持金具の種類と個数
- 金具の取り付け間隔
- 既存雨樋の撤去費
- 廃材処分費
- 足場費
- 軒先木部の補修費
- 諸経費
- 消費税
「雨樋交換工事一式」だけでは、どこまで交換するのか分かりません。
一面交換なのか全面交換なのか、軒樋だけか竪樋も含むのかを確認しましょう。
雨樋修理で追加費用が発生するケース
現地調査で見えなかった部分に劣化があると、追加工事が必要になる場合があります。
追加費用が発生しやすい例
- 破風板や鼻隠しが腐食している
- 金具を固定する下地が傷んでいる
- 既存雨樋が廃番になっている
- 竪樋内部にも詰まりがある
- 雨水桝や地下配管が詰まっている
- 足場の設置範囲が増える
- 隣地使用の手続きが必要
- 屋根や軒天にも補修が必要
追加工事の可能性がある場合は、契約前に発生条件と概算金額を確認しておきましょう。
雨樋の故障を放置するとどうなる?
雨樋は、屋根に降った雨水を集め、建物から離れた場所へ排水する設備です。
故障したまま放置すると、次のような被害につながります。
- 外壁に雨水がかかる
- 外壁に雨だれやコケが発生する
- 軒天や破風板が腐食する
- 基礎まわりに水がたまる
- 地面の泥が外壁へ跳ねる
- 雨水が室内へ浸入する
- 冬季に地面が凍結する
- 雨樋本体が落下する
「雨の日に少し水が漏れるだけ」と思っていても、長期間続けば外壁や軒先の補修まで必要になる可能性があります。
雨樋修理に火災保険は使える?
台風、強風、大雪、ひょうなどの突発的な自然災害によって雨樋が破損した場合は、契約内容によって火災保険の補償対象になる可能性があります。
一方、次のような原因は一般的に対象外となる可能性があります。
- 経年劣化
- 紫外線による割れ
- 長期間の詰まり
- 施工不良
- メンテナンス不足
- 災害との因果関係を確認できない変形
保険金の支払いは、加入している保険の契約内容と保険会社の調査によって判断されます。
日本損害保険協会は、「自己負担なく修理できる」などと勧誘し、高額な手数料や違約金を請求する住宅修理トラブルについて注意を呼びかけています。
参考:日本損害保険協会「住宅の修理などに関するトラブルにご注意」
「必ず保険金が出る」「無料で修理できる」と断定する業者には注意しましょう。
雨樋修理業者を選ぶポイント
信頼できる雨樋修理業者は、破損した部分だけでなく、不具合の原因まで確認します。
業者選びのチェックポイント
- 雨樋全体を確認する
- 水を流して排水状態を確認する
- 勾配を確認する
- 支持金具の状態を確認する
- 軒先木部の腐食を確認する
- 写真や動画で説明する
- 部分修理と全面交換を比較する
- 見積書に商品名と数量を記載する
- 追加費用の条件を説明する
- 契約を急がせない
突然訪問して「雪で雨樋が曲がっている」「保険で無料修理できる」と契約を迫る業者には注意が必要です。
国民生活センターにも、雨樋の変形を指摘して火災保険の利用を勧め、高額な手数料を請求する住宅修理サービスの相談が寄せられています。
参考:国民生活センター「保険金を使って住宅を修理しませんか、がきっかけでトラブルに」
金沢市・北陸で雨樋を選ぶポイント
北陸の雨樋では、雨水の排水能力だけでなく、積雪への対応が重要です。
確認したいポイント
- 屋根面積に合った軒樋サイズ
- 適切な竪樋の本数
- 金具の種類と取り付け間隔
- 雪止めの設置状況
- 屋根から滑り落ちる雪の位置
- 軒先の出幅
- 谷から流れる雨水の量
- 雨樋と屋根材との位置関係
雪害を受けた雨樋を、同じ商品・同じ位置に戻すだけでは、再び壊れることがあります。
必要に応じて、金具の間隔、雨樋の位置、雪止めの配置まで見直しましょう。
よくある質問
雨樋の水漏れは自分で直せますか?
1階の低い位置にある竪樋の軽微な補修であれば、対応できる場合があります。
ただし、2階の軒樋や屋根付近での作業は転落の危険があります。はしごを使った高所作業は避け、専門業者へ依頼してください。
雨樋の継ぎ目にコーキングを使ってもよいですか?
応急処置として使用できる場合はありますが、雨樋専用の接着剤や継手交換が適していることもあります。
変形や伸縮が原因の場合は、コーキングだけでは再発する可能性があります。
雨樋は一部だけ交換できますか?
既存商品と接続できる部材が残っていれば、部分交換できる可能性があります。
ただし、既存商品が廃番の場合や、雨樋全体が変形している場合は、一面または全面交換が必要です。
雨樋交換には何日かかりますか?
部分修理であれば半日から1日、一面交換で1~2日、全面交換では2~5日程度が目安です。
足場の設置・解体期間や天候によって、全体の工程は長くなる場合があります。
雨樋は何年くらい使えますか?
材質や環境によって異なりますが、塩化ビニル製雨樋では15~25年程度が点検・交換を検討する一つの目安です。
ただし、北陸では積雪や凍結によって早く変形することがあります。
年数だけでなく、勾配、割れ、金具の状態を確認しましょう。
雨樋から水があふれたら交換が必要ですか?
詰まりが原因であれば、清掃だけで改善することがあります。
勾配不良、変形、排水能力不足が原因の場合は、金具調整や雨樋交換が必要です。
外壁塗装と同時に交換した方がよいですか?
雨樋が劣化しており、外壁塗装で足場を設置する場合は、同時交換を検討すると効率的です。
まだ十分使用できる場合は、無理に交換する必要はありません。
まとめ|雨樋修理は症状と交換範囲で費用が変わる
雨樋修理の費用目安は、次のとおりです。
- 清掃・詰まり除去:2万~5万円程度
- 継ぎ目補修:2万~8万円程度
- 部分交換:3万~15万円程度
- 金具・勾配調整:5万~20万円程度
- 一面交換:20万~40万円程度
- 全面交換:50万~120万円程度
- 足場設置:15万~30万円程度
重要なのは、漏れている場所だけを見るのではなく、詰まり、勾配、金具、軒先下地まで確認することです。
ホクリクルーフでは、金沢市を中心に雨樋の状態を調査し、部分修理、一面交換、全面交換の中から、必要な工事をご提案しています。
「一部だけ交換できるか知りたい」
「雪で曲がった雨樋を直したい」
「外壁工事と同時に交換した方がよいか迷っている」
という方は、お気軽にご相談ください。
編集部からのひとこと
雨樋修理で大切なのは、壊れた部材を交換することだけではありません。
なぜ壊れたのかを確認せず、同じ位置へ同じように取り付けると、積雪や排水能力不足によって再び不具合が起こる可能性があります。
特に北陸では、雨樋の大きさ・金具の強度・雪止めの配置を一つの仕組みとして考えることが重要です。
屋根や外壁、雨樋の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
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