〜プロが教えるお役立ちコラム〜
新築住宅では通気工法はほぼ標準となっていますが、そもそも通気工法って何だっけ?
という方向けにまとまてみました。
通気工法とは
外壁や屋根の内部に「通気層(空気の通り道)」を設ける工法です。
具体的には:
- 外壁材と透湿防水シートの間に「胴縁(どうぶち)」を打って通気層を確保
- 屋根では、野地板と屋根材の間に空気の流れる層をつくる
こうすることで、湿気や熱気を外に逃がし、壁内結露や屋根裏の過熱を防ぎます。
新築時の通気工法の採用状況
- 2000年頃から建築基準法や住宅性能表示制度などで「結露対策」が強く求められるようになった
- 特に2003年の品確法(住宅の品質確保促進法)以降、通気工法は住宅会社の標準仕様になりつつある
- 現在では、在来木造住宅で外壁や屋根に通気層を設けるのは常識的な仕様
- 逆に「直貼り工法(外壁材を透湿防水シートに直接貼る方法)」は、結露や剥離トラブルが多発したため、新築ではほとんど採用されていません
例外的に採用されないケース
- 鉄筋コンクリート造(RC造)やALC造では、通気工法を採用せず外断熱や直貼り仕様とする場合がある
- ローコスト住宅の一部では、外壁直貼りを選ぶケースもまだ見受けられる(ただしリスクが高いため推奨されない)
① 胴縁が「縦」の場合
- 目的:外壁材を横方向に張る(例:窯業系サイディング・金属サイディングの横張り)
- メリット:
- 上から下へ空気が流れるので、通気層として理想的
- 湿気や熱気が効率的に屋外に排出できる
- 特徴:新築・リフォーム問わず、通気工法の基本は縦胴縁。
② 胴縁が「横」の場合
- 目的:外壁材を縦方向に張る(例:縦張り金属サイディング、縦羽目板)
- 課題:
- 胴縁が横になると、上下方向に空気が抜けにくく、通気が妨げられる
- 水分が横胴縁の上で滞留しやすく、結露リスクが高まる
- 対策:
- 横胴縁の下に「通気胴縁」や「スペーサー材」を挟み、縦方向の通気経路を確保する
- 例えば「ダブル胴縁工法」=縦胴縁で通気層をつくり、その上に横胴縁を打って外壁材を固定
③ まとめ
- 外壁材の張り方向で、胴縁の方向が変わる
- 通気確保の基本は縦胴縁
編集部からのひとこと
外壁や屋根は“呼吸できる空間”をつくることが長持ちの秘訣です。
リフォームで、外壁の重ね張り工事(カバー工法)を行う場合、必ず『通気工法』で施工になります。
また、胴縁はただの下地材と思われがちですが、実は“家の呼吸”を左右する大切な部材。
施工方法ひとつで、外壁の寿命や住まいの快適さが大きく変わるんです。
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