〜プロが教えるお役立ちコラム〜
屋根の形状は家によってさまざまですが、
その中でも雨漏りの“要注意ポイント”として挙げられるのが 谷板金(たにばんきん) です。
実は、屋根トラブルで最も多いのが「谷板金まわりの劣化」。
まずは、その役割から知っておきましょう。
谷板金とは?
異なる屋根面が交わって「V字型」に凹んでいる部分(谷部)に取り付ける金属板 のことです。
屋根に降った雨水は、必ず谷に集まって流れ落ちます。
つまり、谷板金は「雨水の通り道」をつくる屋根の重要パーツ。
主な用途
- 雨水をスムーズに流す排水ルート
- 屋根材の隙間から水が入るのを防ぐ
- 谷部に集中する水圧や水量から下地を守る
谷板金がなければ、雨水は屋根材の裏へ回り込み、ほぼ確実に雨漏りします。
谷板金が劣化しやすい理由
谷板金は屋根の中でも 最も雨水が集中し、長時間濡れ続ける ため、他の部分より劣化が早い傾向があります。
劣化原因としては以下が代表的:
- 長年の雨水によりサビが進行する
- 落ち葉やゴミが溜まり、腐食が加速
- 雪が溜まり、凍害・摩耗 が起きる
- 瓦やスレートのずれにより、谷板金に負荷がかかる
とくに古い家では、今より耐久性の低いトタン素材の場合が多く、10〜20年で穴が空くこともあります。
谷板金が劣化するとどうなる?
1. ピンホール(小さな穴)からの雨漏り
谷板金の腐食で小さな穴が空き、そこから屋根内部に水が浸入します。
2. 隙間からの逆流
谷に溜まった落ち葉や雪がきっかけになり、水が逆流して下地に浸水。
3. 屋根下地の腐朽
放置すると野地板が腐り、屋根全体の張り替えが必要になるケースも。
谷板金の雨漏りは、症状が出た時には内部がすでにかなり濡れていることが多いのが特徴です。
劣化した場合の対処法
谷板金は部分補修で済む場合もありますが、長期的に見れば交換が最も確実です。
1. 谷板金の交換(最も確実)
古い谷板金を撤去し、ガルバリウム鋼板(またはSGL) へ交換する方法。
耐久性が高く、最も信頼できる修繕です。
2. 谷掃除+コーキング補修(応急処置)
軽度の穴や隙間ならコーキングで補修できますが、
・再発しやすい
・あくまで応急処置
という点に注意が必要です。
3. 屋根材の調整(瓦・スレートのズレ直し)
谷板金の周囲の屋根材がずれている場合は、土や瓦の動きを直す必要があります。
4. 谷養生(板金の被せ工法)
既存の谷の上から新しい板金を重ねることもできます。
ただし、既存が腐食しすぎている場合は適応不可。
編集部からのひとこと
谷板金は屋根の中でも 最も雨漏りが起こりやすい重要ポイント です。
外から見えにくい部分のため、劣化に気づきにくいものの、放置すると屋根構造に深刻なダメージを与えます。
定期点検やリフォーム時には必ずチェックし、
腐食が見つかったら早めに交換することが、家を長く守る最善策です。
屋根や外壁、雨樋の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
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