〜プロが教えるお役立ちコラム〜
外壁の色あせや雨樋の傷みが気になっていても、車検やお子さんの学費など家の修理以外にもお金は掛かりますよね。
一度見積もりを取ってみたものの、
「今年は出費が重なるから、もう少しお金を貯めてからにしよう」と、工事を見送ることもあると思います。
たとえば、そんなふうに一年が過ぎ、雨のたびに屋根が気になるようになったとします。
「そろそろ、あの工事をお願いしようか」
家族と相談して、引き出しにしまっていた見積もりを取り出す。
ところが、工事会社にあらためて確認すると、材料の値上がりで去年と同じ金額では工事ができないと言われてしまった。
さらに点検すると、以前は使えそうだった下地にも傷みが見つかり、補修が必要になっていた……。
これは一つの例ですが、待っている間に「同じ工事の値段が上がること」と「直す場所が増えること」は、どちらも起こり得ます。
お金を使わずに待つことが、そのまま節約になるとは限らないんですね。
今回は、2026年9月の金利や材料価格の動きを踏まえながら、屋根・外壁のリフォームを後回しにする前に、知っておいていただきたいことをお話しします。
※2026年9月21日時点で確認した公表資料に基づく記事です。
金利や価格は、実際にお申し込み・お見積もりをする時点でご確認ください。
2026年9月、リフォーム費用を考えるうえで何が変わっている?
「最近は何でも高い」と感じていても、家の工事にどのくらい関係するのかは、わかりにくいと思います。
まず、確認できる数字を二つ見てみましょう。
日銀は9月18日に、政策金利を1.25%程度とする方針を決定
日本銀行は2026年9月18日、無担保コールレートの誘導目標を1.25%程度とする方針を公表しました。
新しい方針の適用は、9月24日からです。
つまり、9月21日時点では「変更は決定済みで、適用はこれから」という段階です。
日本銀行「金融市場調節方針の変更について」2026年9月18日
ただし、この1.25%は、お客様が借りるリフォームローンの金利ではありません。
実際の借入金利は、金融機関、商品、審査、固定・変動の違いなどで決まります。
日銀の決定と同じ日に、すべてのローン金利が同じ幅だけ変わるわけでもありません。
それでも、ローンを使う予定なら、工事代だけを見ていると比較を間違えることがあります。
借りた金額が同じでも、適用される金利が違えば、最後に支払う総額が変わるためです。
建築補修に使う資材の価格も、前年より上がっている
一般財団法人 建設物価調査会が公表した2026年8月の「建設物価 建設資材物価指数®」では、東京の建築補修の指数は147.1でした。2015年平均を100とした指数で、前年同月比では5.2%の上昇です。
これは、改装・改修工事に使う資材の価格動向を示すものです。
一般財団法人 建設物価調査会「建設物価 建設資材物価指数®」2026年8月分・9月2日公表
ただ、この数字から「金沢のリフォーム工事も一律5.2%値上がりした」とは言えません。
対象地域も違いますし、資材の指数には職人の作業代など、工事費のすべてが含まれているわけではないからです。
それでも、同じ材料を同じ価格でずっと仕入れられる、という前提では考えにくい状況です。
背景にあるのは、原材料やエネルギーなどの負担
日銀の9月18日の公表文では、原油高や為替の円安などを背景に、国内企業物価の高い伸びが続いていると説明されています。
日本銀行の公表資料
屋根材や外壁材は、材料を仕入れて終わりではありません。
製造し、加工し、現場まで運ぶ必要があります。
そうした費用の変動も、製品価格に影響し得ます。
もちろん、今後すべての材料が上がり続けると断定はできません。
価格が落ち着く材料もあるでしょう。
ただ、「待てば以前の安い価格に戻るはず」と決めてしまうのも、根拠がありません。
後回しで費用が増えるのは、三つの負担が重なるから
屋根や外壁を直す時期を考えるとき、私が見ていただきたいのは次の三つです。
| 負担が増える要因 | 起こり得ること |
|---|---|
| 工事単価の変化 | 同じ材料・同じ施工範囲でも、見積金額が上がる |
| 借入条件の変化 | 同じ金額を借りても、利息を含めた支払総額が増える |
| 傷みの進行 | 部分補修だけでは済まず、下地や室内まで直す必要が出る |
どれか一つだけでも家計には影響しますが、重なると負担が大きくなります。
1.去年の見積もりが、今年も同じ金額とは限らない
見積書に有効期限があるのは、材料の仕入れ条件などが変わるためでもあります。
一度見送ってから再検討するときは、以前の見積もりを目安として残しつつ、今の条件で確認してください。
金額が変わっていたら、材料が変わったのか、単価が変わったのか、直す場所が増えたのかを分けて聞くと納得しやすくなります。
なお、メーカーが材料を10%値上げしたからといって、工事の総額まで必ず10%上がるわけではありません。
工事代には、材料費以外も含まれます。
「何が上がったので、この金額になったのか」。ここまで説明を聞いて比較したいですね。
2.ローンを使うなら、金利によって支払う総額も変わります
リフォームローンを考えるとき、まず気になるのは「毎月いくら払うか」ですよね。
ただ、月々の返済額と一緒に見ておきたいのが、最後まで返したときの支払総額です。
たとえば、同じ200万円を10年間で返す場合でも、金利によって次のような差が出ます。
| 比較する項目 | 年2.5%の場合 | 年3.5%の場合 |
|---|---|---|
| 借りる金額 | 200万円 | 200万円 |
| 月々の返済額 | 約18,854円 | 約19,777円 |
| 10年間の利息合計 | 約26.2万円 | 約37.3万円 |
| 元金と利息を合わせた返済総額 | 約226.2万円 | 約237.3万円 |
※金利の違いを説明するための試算です。
元利均等返済・120回払い・金利は全期間一定とし、ボーナス返済、手数料・保証料等は含みません。
実際の商品金利や将来の金利を示すものではありません。
月々の差は約923円ですが、10年間では約11.1万円の差になります。
借りる金額も返す期間も同じなのに、金利が違うだけで、これだけ支払総額が変わるんですね。
工事を先に延ばし、その間に借入金利が上がれば、同じ工事代でも利息の負担が増える可能性があります。
もちろん、今後の金利が必ず上がるとは限りません。
また、変動金利の場合は、今借りても返済途中で金利が変わることがあります。
ローンを利用するなら、「月々なら払えそう」という確認に加えて、「利息や手数料を含めて、全部でいくら払うのか」まで見ておきましょう。
3.傷みが進むと、同じ工事では直せなくなることがある
外装工事をする立場として、特に気になるのはここです。
材料の値段が変わらなくても、直す場所が増えれば工事代は増えます。
たとえば、屋根から水が入り続けて下地まで傷めば、表面の補修だけで済まないことがあります。
外壁も塗装や目地の補修を検討できる状態から、外壁材の交換が必要な状態に変わる場合があります。
日本窯業外装材協会も、塗装やシーリングは永久ではなく、劣化を放置すると不具合につながることがあると説明し、定期点検と早めのメンテナンスを案内しています。
日本窯業外装材協会「メンテナンスについて」
ただ、色あせや小さなひびを見つけたら、すぐに全面工事という意味ではありません。
表面だけの変化なのか、水が入っているのか、下地まで傷んでいるのかで、対応は変わります。
金額が上がる前に考えたいのは、「今なら、どこまでの修理で済むのか」です。
現金で払う場合も、先延ばしの影響はある?
現金払いなら、工事のための借入利息は掛かりません。
ただ、材料費と傷みの進行による費用の変化は関係します。
一方、手元のお金をすべて工事に使ってしまい、日々の生活や急な出費に困るのも避けたいところです。
私なら、まず必要な修理の範囲を確認し、そのうえで「今回はここまで」「こちらは次の点検で判断」という分け方ができないか考えます。
将来値上がりするかもしれないからと、状態のよい部分まで全部交換する必要はありません。
残せるものを残し、傷みを広げる原因を先に止める。これも費用を抑えるための考え方です。
「今、相談したほうがいい家」と「計画を立てて待てる家」
値上がりのニュースだけでは、ご自宅の工事時期は決まりません。まずは状態を見て分けましょう。
| 見えている症状・状況 | 考えたい対応 |
|---|---|
| 雨漏り、広がる雨染み、繰り返す室内への浸水 | 原因調査を早めに相談する |
| 板金のばたつき、瓦の大きなずれ、落下しそうな部材 | 周囲の安全を確保し、早めに点検を依頼する |
| 外壁の崩れ・浮き、目地の開きなど | 範囲や水の入り方を調べ、補修の優先度を決める |
| 色あせや汚れが中心で、機能上の問題が確認されていない | 点検結果をもとに、工事時期と予算を計画する |
| 点検で経過観察と判断された | 次の確認時期と、変化したら連絡する症状を決める |
屋根は自分で上って確認せず、地上や室内など安全な場所から見える変化を伝えてください。
「まだ雨漏りしていないから何年でも待てる」とも、「築年数が来たから必ず交換」とも言い切れません。
点検で状態を確かめてから、待つか直すかを決めたいところです。
金沢市周辺で冬を迎える前に気になる症状があるなら、雪が降ってから慌てるより、先に確認しておくほうが予定を立てやすくなります。
実際の工期は天候や工事内容によって変わるので、希望時期もあわせて相談してください。
コスパをよくするなら、工事の優先順位とまとめ方を考える
「早くやるか、あとにするか」の二択だけで考えると、決めにくくなります。
まずは、次の三つに分けて見積もりを確認してみてください。
- 今、傷みを広げないために必要な工事
- 足場を組むなら、一緒に検討したい工事
- 点検を続けながら、あとに回せる工事
たとえば、屋根と外壁の両方に近い時期の工事が必要なら、同時施工で足場を共用できるか相談する価値があります。
別々に施工する場合と比べ、足場費用の重複を減らせることがあるためです。
ただし、まとめれば必ず総支出が少なくなるとは限りません。
まだ使える外壁まで早く交換すると、残っている使用期間を短くしてしまいますし、借入額が増えれば利息も変わります。
「今回まとめる案」と「必要な部分だけ先に直す案」。両方の金額を出してもらうと、予算に合わせて判断しやすくなります。
見積もりを頼むときは、こんな聞き方で大丈夫です
材料や金利の話は、難しく感じるかもしれません。
でも、お客様が相場や金融政策を細かく調べてから相談する必要はありません。
「今直さないと、どこが悪くなる可能性がありますか?」
「半年から1年待てる状態ですか。それとも先に補修が必要ですか?」
「今回の金額はいつまで有効で、どの条件なら変わりますか?」
この三つを聞くだけでも、急ぐ理由が自宅の状態にあるのか、価格の条件にあるのかがわかります。
ローンを使うなら、工事代に加えて、金利、手数料、保証料、返済総額を確認してください。
「毎月いくらなら払えるか」と「最後にいくら払うか」の両方を見ることをおすすめします。
値上げが近いという説明があった場合も、対象商品、実施日、見積もりへの影響を聞いてから判断しましょう。
日付だけを理由に、内容を確認しないまま契約する必要はありません。
よくあるご質問
リフォーム費用は、これから必ず上がりますか?
必ずとは言えません。
材料、地域、工事内容によって動きは違います。
ただ、今回確認した資材指数には上昇が表れており、以前の見積金額がそのまま続くとも限りません。
必要な工事がある方は、今の状態と価格を確認してから考えるのがよいと思います。
金利が上がる前に契約すれば、今の金利を確保できますか?
工事の契約だけでは決まりません。
ローンの金利が確定する時点は商品によって異なります。
金融機関に、申し込み時・契約時・融資実行時のどの金利が適用されるかを確認してください。
お金を貯めてから工事をするのは、損なのでしょうか?
そうとは限りません。
貯蓄で借入額を減らせる利点もあります。
大事なのは、その間に傷みが進まないかです。
急ぐ補修だけ先に行い、大きな工事は予算を準備してから、という方法が取れるか相談してみてください。
まだ工事するか決めていなくても相談できますか?
もちろんです。
「今やるべきか、待てるのかを知りたい」という段階で構いません。
状態がわかれば、必要な工事と今後の予算を具体的に考えられます。
「もう少し待とう」の前に、今の状態を知っておきませんか
家の工事は金額が大きいので、先延ばしにしたくなる気持ちはよくわかります。
見積もりを見て、一度持ち帰って考えたいのも当然です。
ただ、何が傷んでいるのかわからないまま待つと、あとで「材料も上がったし、直す場所も増えた」ということになりかねません。
必要な補修を後回しにするほど、選べる工事が減り、同じ予算でできることが少なくなる可能性があります。
だから私は、迷っている段階で一度、状態を確認しておくことをおすすめします。
すぐ工事を決めるためだけでなく、安心して待てるかどうかを知るためです。
ホクリクルーフでは、金沢市周辺の屋根・外壁・雨漏り・雨樋のご相談を受け付けています。
「以前の見積もりから時間がたっている」
「予算は限られているけれど、先に直す場所を知りたい」
そんなご相談でも構いません。
今のお家の状態と、ご希望の予算を聞かせてください。
屋根や外壁、雨樋の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
無料の診断・お見積りで、最適な工法と費用を丁寧にご提案いたします。
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