〜プロが教えるお役立ちコラム〜
モルタル外壁は、昔ながらの日本住宅で多く採用されてきた外壁材。
しかし、「サイディングみたいにコーキング目地がない」と言われることもあります。
では本当に“コーキングがない”のでしょうか?
モルタル壁の基本構造
モルタル壁とは、金網(ラス)や下地板の上にモルタル(砂+セメント)を塗り重ね、
その上から仕上げ塗装を施す「塗り壁構造」です。
つまり、ボードを張り合わせるサイディングと違って継ぎ目がないため、
「工場製品のジョイント部に打つようなコーキング目地」は基本的に存在しません。
これが「モルタル壁にはコーキングがない」と言われる理由です。
そもそも「コーキング」とは?
コーキング(シーリング)とは、
建物の隙間を埋めて 防水・気密・伸縮吸収 を行うためのゴム状の樹脂です。
主にウレタン・シリコン・変成シリコンなどが使われ、
外壁やサッシまわりに施工されます。
- 役割①:雨水の侵入を防ぐ
- 役割②:温度変化や地震による「動き」を吸収
- 役割③:仕上げを美しく見せる
つまり、コーキングは「外壁を守るバリア」であり、
“外壁の寿命を左右する防水パーツ”とも言えるのです。
モルタル壁でもコーキングを打つ場所がある!
モルタル壁自体は一体成型で目地が不要ですが、
以下のような「取り合い部分」ではコーキングが欠かせません。
箇所 | 目的・理由 |
---|---|
サッシまわり | 雨水の侵入防止(最重要部位) |
軒天・破風の取り合い部 | 雨だれ・ひび防止 |
モルタルの打継ぎ部(増改築境など) | 動きの吸収・亀裂防止 |
クラック補修箇所 | 既存壁の再防水・補修 |
注意すべきは「経年劣化によるクラック」
モルタル壁は経年で必ずヘアクラック(細かいひび)が入ります。
この補修として、コーキングを後から充填するケースが多く、
「もともとは無かったのに、コーキングがあるモルタル壁」になっている家も珍しくありません。
ただし、補修コーキングも10年前後で劣化し、
硬化・剥離・防水切れを起こします。
そのため、再塗装と同時に打ち替え・打ち増しするのが理想的です。
弊社の場合は、見た目や、施工後の外壁の経年劣化を踏まえた上で、
ひび割れ部分の補修はコーキング処理ではなく、
パテ埋め処理をして下地を直してから、塗装することをお勧めしております。
編集部からのひとこと
モルタル外壁は“職人の腕”が出る伝統的な工法。
しかし、適切なメンテナンスを怠ると、内部のラス網や木下地が腐る危険も。
だからこそ、「塗装+コーキング補修+クラック対策」の三位一体リフォームが大切です。
コーキングは小さな存在に見えて、実は建物を守る“最後の砦”なんです
屋根や外壁の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
無料の診断・お見積りで、最適な工法と費用を丁寧にご提案いたします。
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