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コラム

スレート屋根とアスベスト〜なぜ「あり」と「なし」があるの?そして解体時はどうする?〜

〜プロが教えるお役立ちコラム〜

かつて日本の住宅で主流だったスレート屋根
軽くて施工しやすく、しかもリーズナブル。
でも、この屋根材の中には、「アスベスト(石綿)入り」と「アスベストなし」の2種類があるのをご存じでしょうか?

アスベストって何?

アスベストは天然の鉱物繊維で、

  • 熱に強い🔥
  • 腐らない💧
  • 引っ張ってもちぎれにくい💪

という性質があり、建材の補強材として理想的な素材とされてきました。

なぜ使われなくなったの?

ところが、アスベストの繊維は吸い込むと肺に刺さりやすく、肺がんや中皮腫などの深刻な健康被害をもたらすことが判明。

そのため、日本では

  • 2004年:石綿含有建材の使用が一部禁止
  • 2006年:全面禁止(0.1%以上含有もアウト)

となり、以降はアスベストを含まないノンアスベスト製品に完全移行しました。

スレート屋根に「あり/なし」がある理由

種類使用時期特徴
アスベスト入り~2004年頃まで丈夫で耐久性高いが、健康リスクあり
ノンアスベスト2004年~現在安全だが、初期製品はひび割れが出やすいことも

つまり、築20年以上のお宅にはアスベスト入りスレート屋根の可能性が高いというわけです。

解体・リフォーム時はどうなる?

アスベスト入りの屋根材を撤去する場合

  • 事前調査が法律で義務化(労働安全衛生法・石綿障害予防規則など)
  • 専門業者が防塵マスク・養生など徹底した安全対策で作業
  • 解体材は「特別管理産業廃棄物」として、指定業者により厳重に処分
  • 費用も通常より高めになる(30〜50万円以上の差が出ることも)

国土交通省による見解は?

Q.32 戸建住宅に住んでいます。屋根材などにアスベストが使用されているようですが、建築基準法により、除去する必要が生じますか。

建築基準法では、吹付けアスベストとアスベスト含有吹付けロックウールが規制対象となっています。この2種のアスベスト含有建材が使用されていなければ、建築基準法上は除去等の対象になりません。

屋根材、外装材、内装材等の成型板などの中にはアスベストを含有するモノもありますが、こうした成型板は切断・削孔などの作業を伴わない通常の使用環境下では特別な管理を必要としない建材とされています。しかし、アスベスト含有建材の存在を知らずに日曜大工などの際に、アスベスト含有建材を切断したり、穴を開けたりしてしまうことが考えられます。アスベストが含まれていることを知らずに、安易に解体・改修工事などの作業を行えば、そこから発生する粉じんによって作業者や周辺にいる人などがばく露するリスクがあるだけでなく、アスベストを含んだ廃棄物がリサイクル施設で破砕処理され、アスベスト含有建材の拡散にも繋がってしまうことになります。

※出典: 国土交通省 アスベスト対策Q&A

どう見分ければいいの?

パッと見ではわかりません。
が、以下のチェックでおおよその見当はつきます。

チェック項目見込み
築年数が2004年以前アスベスト入りの可能性大
屋根材が「旧・クボタ」や「ニチハ製」など高確率で含有
表面に「塗膜の剥がれ」「ひび割れ」ありノンアスベスト初期型の劣化の可能性も

正確な判断は、有資格者による検査が必要です(分析調査・報告書作成など)。

編集部からのひとこと

外から見てわからない、だけど中身は意外と重要
スレート屋根の葺き替えや解体前には、必ずアスベストの有無チェックを!

追加費用や工期にも関わるので、「知らなかった…」とならないよう、
リフォーム前にプロによる調査をおすすめします👷‍♀️🔍

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