〜プロが教えるお役立ちコラム〜
「通気層(つうきそう)」とは、
外壁材と断熱材(または構造体)のあいだに設けられた 空気の通り道 のことです。
外壁の裏側に“わざと空間を作る”ことで、建物を長持ちさせる仕組みになっています。
具体的に、どのような役割か解説していきます。
① 壁内の湿気を逃がす
家の中で発生した湿気(生活湿気)は、壁の中にも伝わります。
通気層があることで、壁内にこもった湿気を外へ排出し、
内部結露(壁の中での結露)を防止します。
もし通気層がないと、
木材や断熱材が湿って腐朽したり、カビが生えたりする原因に…。
これは外壁リフォームで最も多い「見えない劣化」の一つです。
② 夏の熱を逃がす
外壁が直射日光で熱くなると、その熱が室内に伝わります。
通気層があると、空気が流れて熱が逃げるため、
冷房の効きが良くなり、家の寿命も延びます。
特に金属サイディングやガルバリウム外壁では、
通気層が「断熱層の代わり」にもなり、
外気温の影響をやわらげます。
③ 雨水の浸入を防ぐ
雨が外壁の裏に回っても、
通気層があることで 水が下に抜ける経路 を確保できます。
つまり、外壁は「完全防水」ではなく、
「万が一入っても抜ける構造」にするのが正解なのです。
これを専門的には「二次防水構造」といいます。
通気層がないとどうなる?
- 壁の中でカビが繁殖
- 木材の腐朽による耐震性低下
- 外壁の膨れ・剥がれ
- 室内の湿気が取れにくい
特に昔のモルタル壁住宅は「通気層なし」の構造が多く、
リフォーム時には、通気層付きサイディング工法(通気工法)に変えるのが基本です。
通気層リフォームのポイント
- 胴縁(どうぶち)を立てて空気の通り道を確保する
- 下部に「通気口」や「水切り」を設ける
- 屋根裏まで空気が抜ける設計にする(軒裏換気口・棟換気など)
こうすることで、壁の中に「空気の流れ=家の呼吸」を作ります。
編集部からのひとこと
通気層は、家の「見えない命綱」です。
外壁リフォームをする際に、
「通気層がある工法ですか?」と一言聞けるだけで、
あなたの家の寿命は10年以上変わるかもしれません。
断熱・遮熱も大切ですが、
“湿気を逃がす”という視点を持つことこそ、
本当の意味での「長持ちリフォーム」につながります。
ホクリクルーフでは、外壁診断士、外壁アドバイザーが在籍しております。
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