〜プロが教えるお役立ちコラム〜
外壁から雨漏りが発生する場合、
屋根とは違う“横からの浸水”が多く、原因の特定が難しいのが特徴です。
ここでは、現場でよく遭遇する原因と、実効性のある対処法をまとめます。
① シーリング(コーキング)の劣化
外壁材のジョイント部はシーリング材で防水していますが、
紫外線による硬化・収縮で亀裂が入り、水が侵入します。
発生しやすい部位:
- サイディングの目地
- サッシ周り
- バルコニー笠木周り
② サイディングの反り・浮き・割れ
外壁材が反ったり浮いたり割れたりすると、隙間から雨水が入ります。
特に縦張りサイディングでの“釘抜け”による浮きは多い症状です。
発生しやすい部位:
- 南面(熱による反り)
- 釘留め部分
- 2階壁の中間板
③ 防水シート(透湿防水シート)の破れ・施工不良
外壁材の裏側を守る最終防水ラインが防水シートです。
施工時のタッカー穴や破れ、重ね不足、立ち上がり不足などで浸水します。
起こりやすいケース:
- 古い住宅(築20年以上)
- リフォームで外壁を部分張り替えした際の施工不良
④ サッシまわりの施工不良
サッシの四隅(特に下部)からの浸水は多く、
水切りの取り付け不備や防水テープの欠損が原因になります。
要注意ポイント:
- サッシ下部の“逆水”
- 水切り未設置
- シーリング未充填
⑤ バルコニーの防水不良
外壁から雨漏りに見えるものの、実は
“バルコニー床や笠木”から外壁内部に回り込んでいるケース。
原因:
- FRP防水の劣化
- 笠木板金の浮き・隙間
- 立ち上がり防水の破れ
⑥ 外壁の塗膜劣化
塗膜が防水性能を失うと、サイディング自体が吸水して内部へ水が到達します。
これは“外壁の素地劣化”につながるため早期対処が必要です。
外壁から雨漏りした場合の対処法
① 原因特定
闇雲にシーリングだけ打ち直しても、根本原因が解決しないことがほとんど。
プロは必ず以下を行います:
- 散水調査
- 赤外線カメラ
- 目視点検(浮き・反り・割れの確認)
- 小屋裏点検で雨跡の位置確認
雨漏りは“入口”と“出口”が別であるため、出口だけ見ても原因はわかりません
② シーリング打ち替え・増し打ち
劣化が原因なら、外壁全体を打ち替え。
特にサッシ周りは完璧に施工しないと再発します。
③ 反っているサイディングのビス止め補修・張り替え
反りが大きい場合は“再利用不可”のため張替えが必要。
軽度ならビス止めで改善できます。
④ 防水シートの補修または外壁張り替え
シートの破れや施工不良が原因なら、部分的に外壁を剥がして補修。
⑤ バルコニー防水の改修
FRPトップコート塗り替えから、既存撤去・再防水まで状況に応じて対応。
⑥ 外壁塗装で防水性能を復活
塗膜劣化が原因なら塗装で保護。
ただし、素地が傷んでいる場合は下地補修が必須。
放置するとどうなる?
放置は絶対NG。
外壁からの雨漏りは“気付いた時には内部腐食が進んでいる”ことが多いです。
- 柱・梁の腐食
- 断熱材が湿気を含み、カビ発生
- シロアリ被害
- 外壁材の劣化加速(反り・剥がれ)
- 室内壁へ雨染み
- 電気配線トラブルの危険
特に木造住宅では、構造寿命に直結する重大トラブルになります。
編集部からのひとこと
結論:外壁の雨漏りは“見えないところで進む”ため早期診断が鉄則です。
外壁からの雨漏りは屋根よりも原因がわかりにくく、
外壁内部は普段見えないため、気付いた時には被害が広がっているケースが多数です。
もし、「室内側で雨染みがある」「外壁の一部が浮いている」「シーリングが切れている」
といった兆候があれば、早めの点検をおすすめします。
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