〜プロが教えるお役立ちコラム〜
コーキングの増し打ち(上から追加で打つ)は一見コストも低く手軽な方法ですが、
外壁の状態によっては耐久性が思ったほど伸びないことがあります。
メリット
① コストが抑えられる
既存コーキングを撤去せずに上から新しい材料を足すため、
作業時間が短い=費用が下がる のが最大のメリット。
外壁全面のリニューアルではなく、
「部分補修」「応急処置」として優秀です。
② 施工が早い
既存の目地を残すため、
撤去作業(切り込み・清掃)が不要。
1本あたりの作業スピードが上がります。
③ 雨漏りの応急対応として便利
繋ぎ目の割れ・サッシ周りの微細な隙間など、
“とりあえず雨を止めたい”場面で有効です。
すぐに雨が来そうな現場などでは、
撤去打ちよりも素早く対応できます。
デメリット(重要)
① 密着性が不十分になりやすい
既存のシーリングが
・劣化して粉を吹いている
・油分が出てツルツル
・割れて内部に水が入っている
などの場合、
新しいコーキングが上手くくっつかないことがあります。
結果として数年で剥離し、再補修になることも。
② 既存の“ひび割れ・水分”を封じ込めるリスク
古いシーリングに水が含まれたまま上から覆うと、
内部の水分が逃げられず、
早期破断・白濁・膨れの原因になります。
これは増し打ちの最大の弱点。
③ 厚みが確保しづらい
シーリングは本来、「厚み」が性能を左右します。
既存の上から足しても、
・必要な深さ
・適切なボンドブレーカー状態
にならないため、性能は落ちやすい。
④ 長期保証がつきにくい
多くの業者・メーカーが
「増し打ち=短寿命」と判断するため、
保証対象外とされる場合が多いです。
増し打ちが“適している”ケース
✔ 既存がまだ柔らかく、劣化が軽度
✔ 一時的な補修や部分的な雨仕舞い目的
✔ 限られた予算の中で応急処置したい
✔ 外壁材が交換予定で、長期性能を求めない
増し打ちが“向いていない”ケース(撤去打ちが必須)
✖ 既存シーリングが硬化・ひび割れ・粉化している
✖ 隠れた水分が疑われる
✖ サイディングの縦目地・横目地など構造的に重要な部分
✖ 長期耐久性(10年以上)を求める
✖ 塗装工事とセットで行う(剥離の原因になる)
編集部からのひとこと
“綺麗に長く持たせたい”ならコーキングを撤去する施工の打ち替えがオススメ。
“早く・安く・応急で”なら増し打ちがオススメ。
増し打ちは決して悪い工法ではなく、
状況に合えばとても便利な補修方法です。
ただし、
本来必要な耐候性・伸縮性を確保したい場合は、撤去打ちが王道。
外壁リフォームのプロとして現場を診断してから選ぶのが最善です。
屋根や外壁、雨どいの不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
無料の診断・お見積りで、最適な工法と費用を丁寧にご提案いたします。
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地域密着だからこそできる、迅速・丁寧な対応をお約束します。



