〜プロが教えるお役立ちコラム〜
石川県や北陸地方では、冬になると「カーポートの屋根からポタポタと雫が落ちてくる」といったお問い合わせを多くいただきます。これは屋根からの雨漏りではなく、“結露”による水滴であるケースが大半です。
今回は、結露が発生する仕組みとその対策について解説いたします。
原因:折半屋根が「金属単体」のため温度差に弱い
結露とは、空気中の水分が冷たい表面に触れて水滴化する現象。折半屋根(ガルバリウム鋼板やカラー鋼板など)は金属素材のため、外気温が低くなると屋根裏側が急速に冷却され、内部との温度差が大きくなることで結露が発生します。
特に北陸では、
- 日中と夜間の寒暖差が大きい
- 湿度が高く空気中の水分量が多い
といった気候条件が重なり、結露リスクが高まります。
対策:結露を“起きにくくする”環境づくりがカギ
① 断熱材付き折半屋根に交換(もしくは後付け施工)
もっとも確実な方法です。屋根材の裏に発泡ウレタンやポリエチレンフォームなどの断熱材が一体化しているタイプに変更することで、屋根面の冷却を防ぎ、結露の発生を大幅に抑えることが可能です。
★後付けの場合は、屋根裏に断熱材を貼り付ける施工も選択肢になります。
② 吸放湿性のある「結露防止塗料」を塗布
屋根の裏側に専用の塗料を塗ることで、水分を一時的に吸収し、時間をかけて拡散・蒸発させるという仕組みです。
倉庫や工場の金属屋根でも使われるプロ仕様の塗料で、既存屋根のままでも対策できます。
③ 天井(内張り)を設置して雫を遮断
屋根の裏に内張り材(アルミ複合板や樹脂パネルなど)を施工することで、落下する結露水を受け、直接車や人にかからないようにします。見た目も向上し、室内のようなスッキリした印象に。
④ 換気口や通気スペーサーを設置して湿気を排出
空気がこもると結露が起こりやすくなります。
棟部分や軒先に換気口を設けることで、屋根裏にこもった湿気を排出し、結露リスクを低減します。
⑤ 防滴シートや車体カバーで“応急処置”
すぐに根本的な工事ができない場合は、防滴シートや水受けネットの設置、車体にカバーをかけるといった対処も有効です。
ただし、これは一時的な対策として考えるべきでしょう。
専門家のおすすめ施工方法
対策方法 | 施工難易度 | 効果 | 目安費用(概算) |
---|---|---|---|
断熱一体型屋根材へ交換 | ★★★★☆ | ◎ | 30万〜70万円 |
結露防止塗料の塗布 | ★★☆☆☆ | ◯ | 10万〜30万円 |
天井内張り設置 | ★★★☆☆ | ◎ | 25万〜45万円 |
換気口・ファンの設置 | ★★☆☆☆ | △〜◯ | 3万〜10万円 |
応急処置(シートなど) | ★☆☆☆☆ | △ | 数千円〜5万円 |
編集部からのひとこと
折半屋根の結露は「仕方がない」と思われがちですが、正しく対処すれば快適に改善可能です。特に、石川県や北陸地域のように雪や湿気の多いエリアでは、早めの対策が重要です。
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