〜プロが教えるお役立ちコラム〜
数年前に屋根と外壁の工事を頼み、そのときはきれいに仕上がり、「また何かあればお願いします」と話していた。
ところが最近、雨のあとに天井の隅にシミを見つけた。
工事の書類を取り出して電話してみても、つながらない。
日にちを変えてかけ直しても、返事がない。
そんなとき、「別の会社に見てもらっていいのかな」と迷うかもしれません。
前の工事を説明できる自信がないし、どうすればいいかわからない。
初めての会社に、修理だけお願いするのも気が引ける……。
以前の業者と連絡が取れない場合も、屋根や外壁の修理は別の会社に相談できます。
前の工事の内容が詳しくわからなくても、まずは今、困っていることを伝えていただければ大丈夫です。
ただ、修理を依頼する会社が変わるときは、前の保証内容や今回どこまで直すのかを整理しておく必要があります。
この記事では、相談の始め方から修理前に確認しておきたいことまでお話しします。
他社が工事した屋根・外壁でも相談して大丈夫です
「そちらで工事した家ではないのですが……」
問い合わせの際、そこを気にされる必要はありません。
屋根や外壁の修理は、新築や前回のリフォームを担当した会社以外にも相談できます。
たとえば、次のような相談です。
- 前に屋根を直した会社と連絡が取れず、雨漏りを見てほしい
- 外壁を塗装した会社が廃業したため、今後の点検先を探している
- 中古住宅を買ったので、以前の工事を頼んだ会社がわからない
- 雨樋や瓦の一部だけ、修理できるか確認したい
ただし、実際に対応できるか、どんな修理が必要かは、建物や施工状況によって変わります。
特殊な材料や独自の工法が使われている場合には、部材の手配やメーカーへの確認が必要になることもあります。
「他社施工だから相談できない」と思って、そのままにしてしまう必要はありません。
まずは、見てもらえるかを聞くところからで大丈夫です。
※この記事は、主に持ち家の戸建住宅で、以前の工事が完了している場合を想定しています。
賃貸住宅は所有者や管理会社へ、マンションの屋根・外壁など共用部分は管理組合や管理会社へ先に相談してください。
業者と連絡が取れないとき、最初に確認したいこと
電話以外の連絡先も一度確認する
電話がつながらないだけでは、廃業したかどうかはわかりません。
電話番号や事務所が変わっている可能性もあります。
契約書や保証書、会社の公式サイトに、別の電話番号やメールアドレスがないか確認してみてください。
担当者の携帯電話にしか連絡していなかった場合は、会社の代表窓口にも連絡してみましょう。
連絡した日と方法、返事の有無を簡単にメモしておくと、あとで経緯を説明しやすくなります。
ただし、雨漏りが続いているのに、返事が来るまで何週間も待ち続ける必要はありません。
連絡を試みながら、別の会社に現在の状態を見てもらう相談を進めることもできます。
保証書があれば「発行元」を見る
保証書に「10年」と書いてあっても、それだけでは、誰が何に対応する保証なのかわかりません。
前の施工会社による工事保証なのか、材料メーカーの製品保証なのか。
あるいは、別に保険の書類があるのか。
まずは書類に記載された発行元や問い合わせ先を見てみましょう。
保証期間が残っている場合は、本格的に修理する前に、保証の窓口へ相談しておくと話を進めやすくなります。
別の会社が手を加えた場合の扱いや、修理前の写真が必要かどうかも、あわせて確認してください。
別の会社に頼むと、前の保証はどうなる?
ここは、少しわかりにくいところです。
「保証が残っているなら、新しい会社に無料で直してもらえる」というわけではありません。
一方で、「別の会社へ相談したら、その時点ですべての保証がなくなる」とも一律にはいえません。
保証や保険は、それぞれの契約内容で扱いが変わります。
| 書類・制度の種類 | 確認したいこと |
|---|---|
| 前の施工会社が発行した工事保証書 | 対象の工事、不具合、期間、連絡先、他社補修の扱い |
| 材料メーカーの製品保証書 | 製品名、保証の対象、申請方法、施工条件など |
| リフォーム瑕疵保険の書類 | 加入の有無、保険法人、対象工事、保険期間、事故の連絡先 |
新しい会社が、前の工事の保証を引き継ぐわけではありません
別の会社に修理を依頼した場合は、今回の調査や修理について、あらためて見積もりと契約を交わすことになります。
たとえば、雨樋の一部を交換したからといって、以前に施工された屋根全体まで新しい会社の保証になるわけではありません。
依頼する前に、「今回直す場所はどこか」「修理後の保証はあるか」「ある場合、どの不具合が対象か」を確認しましょう。
口頭の説明だけでなく、見積書や保証書に残しておくと安心です。
リフォーム瑕疵保険に加入していた場合は、保険法人へ相談する
「瑕疵」という言葉は聞き慣れないかもしれません。
ここでは、工事の不具合に備える保険の話です。
たとえばJIOのリフォームかし保険では、保険対象の事故が起こり、施工会社の倒産・廃業等によって相当の期間を経ても修補などが行われない場合、発注者から直接保険金を請求できる仕組みが案内されています。
ただし、すべてのリフォーム工事にこの保険が付いているわけではありません。
また、「電話がつながらない」という事情だけで、すぐに保険金が支払われるわけでもありません。
書類が見つかったら、記載された保険法人に、加入状況や手続き、修理前に残しておく資料を確認してください。
相談するときは、今困っていることから伝えてください
以前の工法や屋根材の名前を調べてから問い合わせようとすると、それだけで時間がかかってしまいます。
最初は、こんな伝え方で十分です。
”数年前に別の会社で屋根の工事をしましたが、今は連絡が取れません。
最近、雨のあとに2階の天井にシミが出ています。原因はわからないのですが、一度見てもらえますか?”
雨漏りしていない場合なら、「外壁の継ぎ目が割れている」「雨樋が傾いて見える」など、気になることをそのまま教えてください。
建物の場所、おおよその築年数、不具合に気づいた時期がわかると、相談が進めやすくなります。
「強い雨の日だけ」「雪解けのあとから」といった情報も手がかりになります。
前の見積書や写真は、あれば役に立ちます
手元に残っていれば、次の資料を用意しておくと便利です。
- 前の工事の見積書・契約書
- 工事保証書や保険の書類
- 使用した材料がわかる資料
- 工事中・完成時の写真
- 今の不具合を撮った写真
見積書に工事範囲が書かれていれば、前回どこを直したのか確認できます。
施工中の写真があれば、完成後には隠れている部分の手がかりになることもあります。
書類が見つからないからといって、相談を諦める必要はありません。
「いつごろ、何を頼んだか」を覚えている範囲で伝えてください。
写真も、安全な場所から撮れるもので十分です。
資料をそろえるために、ご自身で屋根に上ることはしないでください。
新しい会社は、前の工事をどこまで調べる?
別の会社が修理をする場合、まず必要なのは、今の状態を確認することです。
前にどんな工事をしたのかは大切な情報ですが、それだけで今回の不具合の原因が決まるわけではありません。
年数がたって傷んだ部分もあれば、強風や積雪の影響を受けた部分もあります。
以前直した場所とは別のところに、原因がある可能性もあります。
そのため、最初から「前の施工が悪かった」と決めつけず、症状と工事履歴を照らし合わせて調べます。
目で確認できる範囲で判断できることもありますが、雨漏りなどでは追加の調査が必要になる場合もあります。
外壁の裏や屋根材の下は、表面の写真だけですべて確認できるわけではないからです。
調査の説明を受けるときは、次のように聞いてみてください。
”「今の調査でわかったことと、まだわからないことを教えてもらえますか?」”
原因が確かめられた部分と、可能性として考えている部分を分けて聞くと、修理の提案も理解しやすくなります。
部分修理で済む?費用はどこからかかる?
「別の会社に頼んだら、全部やり直しになるのでは」と心配されるかもしれません。
ですが、依頼先が変わること自体が、全面工事の理由になるわけではありません。
不具合が限られた範囲にあり、周囲の状態にも問題がなければ、部分的な修理を検討できます。
反対に、下地まで傷んでいたり、同じような不具合が広い範囲にあったりすれば、修理範囲を広げる必要が出ることもあります。
大きな工事を提案されたら、「部分修理では難しい理由」を写真や調査内容と一緒に説明してもらいましょう。
「相談無料」と「調査・修理無料」は分けて確認する
初回の相談や見積もりが無料でも、散水調査、外壁の一部を開ける調査、足場の設置、応急処置などには別途費用がかかる場合があります。
依頼するときは、次の一言を添えておくとわかりやすいです。
”「費用がかかる作業は、始める前に金額を教えてください」”
また、前の会社の保証期間内であっても、新しい会社が行う調査や修理の費用が、当然に前の会社や保険から支払われるわけではありません。
費用の負担先は、保証・保険の手続きとあわせて確認してください。
雨漏りや部材の落下が心配なときは、返事を待ち続けない
今まさに雨水が入っている。
屋根の金属部分が風でばたついている。
外壁の一部が落ちそうになっている。
そんな場合は、問い合わせの最初に、今起きている状況を伝えてください。
保証の話と、被害を広げないための対応を並行して進める必要があります。
落下しそうな部材の下には近づかず、屋根に上って押さえたり、外れた部分を自分で固定したりするのは避けましょう。
雨水が照明やコンセント付近に出ている場合も、濡れた電気設備には触れないでください。
安全に撮影できる範囲で、修理前の状態を写真に残しておくと、経緯を説明する資料になります。
応急処置を依頼した場合も、作業内容や施工前後の写真を残してもらうとよいでしょう。
保証や保険を使う可能性があれば、緊急性も含めて窓口へ連絡してください。
ただ、資料を残すことを優先して危険な場所に近づく必要はありません。
工事が途中のまま、連絡が取れなくなった場合は?
ここまでの話は、主に以前の工事が終わっている場合です。
工事が途中で止まっている、代金を払ったのに着工されない、といった場合は、建物の修理だけでなく、現在の契約や支払いについても整理が必要です。
別の会社に現状を見てもらう際は、工事が未完了であることを伝えてください。
そのうえで、元の契約をどう扱うか、新たに工事を進める前に何を確認すべきかを、専門の相談窓口に相談しましょう。
住宅やリフォームに関する相談先として、国土交通大臣指定の住まいの相談窓口「住まいるダイヤル」があります。
契約書、支払いの記録、工事の写真、連絡した経緯をまとめておくと、事情を伝えやすくなります。
参考:住まいるダイヤル
よくあるご質問
前の業者の名前がわからなくても相談できますか?
相談できます。
中古住宅などでは、以前の施工会社がわからないこともあります。
会社名が不明であることを伝え、現在の症状や、わかる範囲の工事履歴から相談を始めてください。
前の会社の施工不良かどうか、判断してもらえますか?
現地調査で不具合の原因を検討することはできます。
ただし、見た目だけで施工不良と断定できるとは限りません。
原因の調査と、契約上の責任や費用負担の判断は分けて考える必要があります。
小さな修理だけでも問い合わせていいですか?
雨樋の一部や瓦のずれなど、気になる箇所が少なくてもご相談ください。
部分修理ができるか、周囲も調べる必要があるかは、状態を確認して判断します。
小さな修理でも、作業場所によっては足場などが必要になる場合があります。
「これからどこに頼もう」で止まってしまったら
家の工事を頼んだ会社と連絡が取れなくなると、修理のことだけでなく、これから先のことまで心配になると思います。
でも、新しい相談先を探すために、前の工事をすべて説明できるようになる必要はありません。
「別の会社で工事したのですが、今は連絡が取れなくて」
ホクリクルーフへのご相談も、その一言からで大丈夫です。
今、気になっているところと、わかる範囲の経緯を教えてください。
金沢市周辺で屋根・外壁の修理先をお探しの方は、お電話・LINE・お問い合わせフォームからご連絡いただけます。
保証書や前の見積書が残っていれば、相談の際にお知らせください。
屋根や外壁、雨樋の不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
無料の診断・お見積りで、最適な工法と費用を丁寧にご提案いたします。
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