〜プロが教えるお役立ちコラム〜
屋根や外壁の工事を考えたとき、金額と同じくらい気になるのが、工事中の生活ではないでしょうか。
「平日は仕事だけど、毎日家にいないといけないのか」
「洗濯物はどこに干せばいいのか」
「ご近所への挨拶は、自分でするものなのか」
見積もりを見るだけでは、こういうところまではわかりませんよね。
先にお答えすると、屋根・外壁の工事は、外で済む作業であれば、お留守の間に進められることがあります。
工事のために毎日仕事を休まなければいけない、というわけではありません。
ただ、工事内容によっては、お家の中を確認したり、車を動かしていただいたりする場面もあります。
そのあたりを先に打ち合わせしておくと、工事が始まってから慌てずに済みます。
今回は、工事を頼む前に知っておいていただきたいことを、生活に関わる部分に絞ってお話しします。
屋根・外壁の工事中は、ずっと家にいなくても大丈夫です
外壁を塗る、屋根材を取り付けるといった作業は、基本的に外から行います。
作業範囲や敷地への出入りを打ち合わせしていれば、留守中に進められる場合があります。
一方で、雨漏りの調査で天井裏を見るときや、室内側の補修をするときは、家の中に入る必要があります。
この場合は、立ち会える日を相談することになります。
ですので、最初に聞いていただきたいのは、「私が家にいたほうがいいのは、どの作業の日ですか?」ということです。
| 作業内容 | 事前に相談しておきたいこと |
|---|---|
| 屋根の補修・外壁塗装などの屋外作業 | 不在中に進められる範囲、敷地への出入り、水道・電気の使用 |
| 足場の組み立て・解体 | 車を移動する時間、玄関までの通り道 |
| 天井裏や室内の雨漏り調査 | 家の中を確認する日時と場所 |
| 窓の交換・室内側の補修 | 立ち会いの時間、家具の移動、鍵の扱い |
| 工事が終わったあとの確認 | 施工写真や仕上がりについて説明を受ける日時 |
工事会社によって進め方は違いますので、この表は打ち合わせの目安にしてください。
鍵を開けて待っている必要はありません
外だけの工事なら、家の鍵を預けずに済むこともあります。
お出かけのときは、いつもどおり施錠してください。
「職人さんが来るから」と、玄関や窓を開けたままにする必要はありません。
室内作業で鍵の受け渡しが必要な場合は、誰が、いつ、どこまで入るのかを決めておきます。
鍵の保管と返却方法も、曖昧にしないようにしましょう。
洗濯物と窓の開け閉めは、少しご不便をおかけします
住みながら工事ができても、普段とまったく同じようにはいかない部分があります。
たとえば、外壁を洗う日は水しぶきが飛びます。
古い材料を外す日はほこりが出ますし、塗装中は塗料が付かないように気をつけなければいけません。
こうした日は、外に洗濯物を干すのを控えていただくことになります。
毎日洗濯をするご家庭なら、「外に干せないのは何日くらいか」「ベランダはいつから使えるか」を先に聞いておくと、室内干しなどの準備ができます。
なお、雨で工事が休みになったからといって、すぐにベランダを使えるとは限りません。
資材が置いてあったり、塗った面が乾いていなかったりすることもあるためです。
窓のシートは、勝手に剥がさず声をかけてください
外壁塗装では、窓などに塗料が付かないよう、シートで覆います。
これを「養生」といいます。
その間は窓を開けられなくなることがあります。
換気がしたいときは、どの窓なら開けられるか、担当者に聞いてください。
自分でシートを剥がすと、窓や室内を汚してしまうおそれがあります。
もちろん、家の換気を何でも止めてよいわけでもありません。
換気設備や給排気口も含めて、使える状態かを確認する必要があります。
「この部屋は日中も使う」「ここは換気したい」というご希望は、工事前に伝えていただけると、段取りを相談しやすくなります。
基本的には、塗装工事中も普段どおり使っていただけるように養生します。
窓や設備をシートで覆いますが、何でも塞いでしまうわけではありません。
エアコンの室外機は、空気の吸い込み口や吹き出し口に開口を設け、通気を妨げないようにします。
そのため、養生をしたからといって、冷暖房が使えなくなるわけではありません。
夏や冬の工事でも、生活を続けていただけるように段取りを考えます。
給湯器も、給気・排気を妨げないようにします
お風呂やお湯についても、給湯器の給気口・排気口を塞がないように養生し、安全に使用できる状態を確認します。
ここは、シートに小さな穴を開ければよいというものではありません。
機器に必要な空気の出入りを確保し、排気の熱にも配慮する必要があります。
なお、設備の移動や取り外しなどで一時的に使えない作業がある場合は、使用できない時間を事前にお伝えします。
「日中もエアコンを使いたい」といったご希望も、遠慮なく聞かせてください。
車は、工事が始まる前に移動の段取りを
足場を組むときは、部材を運び込む場所が必要です。
敷地によっては、普段の駐車場を空けていただくことがあります。
朝、仕事に出ようとしたら工事車両が入っていて出せない。
帰宅したら車を停める場所がない。
こうなると困りますので、車を使う時間は先に伝えておいてください。
別の駐車場が必要なら、誰が探すのか、何日借りるのか、費用は誰が負担するのかも確認します。
車にカバーを掛ければ必ず大丈夫、ということではありませんので、移動が必要かどうかは現場を見て判断することになります。
家の周りの鉢植えや自転車、物干し台なども、移動が必要になる場合があります。
重い物を無理に動かさず、どこまで自分で準備すればよいか相談してください。
玄関への通り道は、工事中も使えるようにしておく必要があります。
ご近所様への挨拶は、どのタイミングか確認しておきましょう
私が大事だと思うのは、ご近所の方が工事の予定を知っている状態で、初日を迎えることです。
何も聞いていない朝に、急にトラックが来て足場を組み始めたら、驚くと思います。
工事の音も、いつまで続くかわからないと気になりますよね。
挨拶では、少なくとも次のことを伝えておきたいところです。
- どんな工事を、いつからいつまで行う予定か
- 何時ごろから作業するのか
- 足場の組み立てなど、特に音が出る日はいつか
- 車両の出入りや、洗濯物などでお願いすることがあるか
- 気になることがあったとき、どこに連絡すればよいか
工事会社が挨拶するのか、お客様も一緒に回るのかは、先に相談しておきましょう。
挨拶する範囲も、両隣だけとは限りません。
道路の向かいのお宅や、車の出入りで影響するお宅など、現場に合わせて考えます。
ご近所様から何か言われたら、一人で抱え込まなくて大丈夫です
「車を出しにくい」「ほこりが気になる」といったお話があれば、まず工事の担当者に伝えてください。
いつ、どのようなことがあったかがわかると、現場を確認しやすくなります。
その場でお客様だけが補償や作業変更を約束せず、担当者と状況を確認してから対応を決めましょう。
また、足場などのためにお隣の敷地を使わせていただく場合は、工事の挨拶とは別に、場所や日時を説明して了承を得る必要があります。
留守中の進み具合や、追加工事が心配なときは
毎日現場を見ることができないと、どこまで進んだか気になると思います。
その場合は、写真や電話など、どのような形で説明を受けられるか相談しておきましょう。
特に、完成すると隠れてしまう下地は、施工中の写真があると状態を確認しやすくなります。
屋根や足場に自分で上って確かめる必要はありません。
安全な場所で、写真と説明を見ながら確認してください。
もう一つ決めておきたいのが、材料を外したあとに傷みが見つかった場合の連絡です。
「何が傷んでいるのか」「どこまで直す必要があるのか」「追加でいくら掛かるのか」。
ここを確認してから工事を進める流れにしておくと、留守中の不安も減らせます。
日中は電話に出られないなら、そのことを伝えておいてください。
連絡がつかない間の作業の扱いや、一時的に雨が入らないようにする対応も、先に相談しておくとよいと思います。
住みながらの工事で、もう少しだけ気をつけたいこと
在宅勤務やお昼寝の時間も、遠慮なく相談してください
足場を組む日、古い屋根材や外壁材を外す日、工具で材料を固定する日は、音や振動が出ます。
塗装では、材料のにおいが気になることもあります。
「この時間はオンライン会議がある」「夜勤明けで昼間に寝ている」といったことも、工事に関係のあるお話です。
ただ、音を完全になくすことや、すべての予定に合わせることは難しい場合があります。
大事な予定の日は、別の場所で過ごすことも含めて相談しましょう。
においに敏感な方がいる場合も、材料や換気について早めに確認しておくと安心です。
足場がある間は、2階の窓も施錠を
普段は外から近づけない窓でも、足場があると周囲の状況が変わります。
外出時は、2階やベランダ側の窓も忘れずに施錠してください。
小さなお子さんが足場に上ったり、ペットが作業場所に出たりしないようにも気をつけてください。
作業後の足場の出入口や資材の管理は、工事会社に確認しておきます。
お茶出しのために、家で待っていなくても大丈夫です
職人へのお茶や差し入れは、無理をして用意する必要はありません。
そのために仕事を休んだり、外出を控えたりしなくて大丈夫です。
工事内容によって、水道や電気をお借りする場合がございます。
金沢での屋根・外壁工事は、天気で予定が変わることもあります
屋外の作業なので、雨や雪、強風で工事を見合わせることがあります。
これは工期だけの話ではなく、車を別の場所に停める期間や、洗濯物を外に干せない日にも関わってきます。
予定が変わったときは、いつ、どの方法で連絡を受けるか。
ご近所への案内を変更する必要があれば、誰が伝えるか。
ここまで決めておくと、急な変更にも対応しやすくなります。
工事がお休みでも、足場や窓の養生は残ることがあります。
休工日なら普段どおり使える、とは限らない点も覚えておいてください。
工事のことだけでなく、生活のことも聞いてください
屋根や外壁の相談というと、「家のどこが傷んでいるか」「どの工法で直すか」という話をしなければいけないように感じるかもしれません。
でも、最初はこんなお話で構いません。
「屋根が気になっているけれど、平日は留守なんです」
「外壁を直したいけれど、車を停める場所が心配です」
そこから、どんな工事が必要か、生活にどのくらい影響があるかを相談していただければと思います。
工事のためにどこまで予定を空ければよいのか、わからないまま悩む必要はありません。
まずは、お家の気になるところと、普段の生活で外せない予定を聞かせてください。
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