〜プロが教えるお役立ちコラム〜
住宅の基礎にひび割れを見つけると、「地震で家が倒れないか」「すぐに補修が必要なのか」と不安になる方も多いでしょう。
結論からいうと、基礎にひび割れがあるからといって、直ちに住宅が危険な状態とは限りません。
コンクリートの乾燥収縮などによって、表面に細いひび割れが発生することもあるためです。
一方で、幅が広いひび割れや、さび汁を伴うひび割れ、時間とともに広がっているひび割れは、基礎内部まで影響している可能性があります。
この記事では、住宅基礎のひび割れについて、補修・調査を検討したい幅の目安、危険性の見分け方、適切な補修方法を解説します。金沢市でホクリクルーフが対応した施工事例も紹介しますので、ご自宅の状態と照らし合わせながらご覧ください。
住宅基礎のひび割れはすべて危険なのか
住宅の基礎に使われるコンクリートや表面のモルタルは、乾燥する過程で収縮します。
そのため、構造上の問題がなくても、髪の毛のように細い「ヘアクラック」が発生することがあります。
公益財団法人住宅リフォーム・紛争処理支援センターの資料でも、
コンクリートやモルタルでは、材料の特性上、乾燥収縮による一定のひび割れを避けられない場合があると説明されています。
ただし、ひび割れから水が入り込むと、基礎内部の鉄筋腐食やコンクリートの劣化につながる可能性があります。
参考:住宅リフォーム・紛争処理支援センター「基礎のひび割れ・欠損」
つまり、重要なのは「ひび割れがあるかどうか」だけではありません。幅、深さ、方向、発生箇所、進行状況などを総合的に確認する必要があります。
修理・調査が必要なひび割れ幅の目安
基礎のひび割れは、クラックスケールと呼ばれる専用の定規を使って測定できます。
一般の方が確認する場合も、目測ではなくクラックスケールを使用すると判断しやすくなります。
目安は次のとおりです。
| ひび割れ幅 | 状態の目安 | 推奨される対応 |
|---|---|---|
| 0.3mm未満 | 表面のヘアクラックである場合が多い | 写真と日付を記録し、定期的に経過観察 |
| 0.3mm以上0.5mm未満 | 補修・詳しい確認を検討したい状態 | 専門業者による現地調査を推奨 |
| 0.5mm以上 | 劣化事象として扱われる幅 | 早めに専門家へ調査を依頼 |
| 幅にかかわらず、さび汁・漏水・拡大がある | 内部劣化や構造的な問題の可能性 | できるだけ早い調査が必要 |
国土交通省の「住宅紛争処理の参考となるべき技術的基準」では、構造材による仕上げの基礎について、幅0.3mm以上0.5mm未満のひび割れは、構造耐力上主要な部分に瑕疵が存在する可能性が「一定程度」、幅0.5mm以上は「高い」と整理されています。
また、既存住宅売買瑕疵保険の現場検査では、
基礎について「幅0.5mm以上のひび割れ」「深さ20mm以上の欠損」「さび汁を伴うひび割れ」「鉄筋の露出」などが確認項目になっています。
参考:国土交通省「住宅瑕疵担保責任保険における現場検査の概要」
ただし、これらは「0.5mmあれば直ちに倒壊する」という意味ではありません。
反対に、0.3mm未満なら絶対に安全とも限りません。
幅は重要な目安ですが、それだけで住宅の安全性を断定することはできないためです。
幅だけでは判断できない危険なひび割れの見分け方
次のような症状がある場合は、ひび割れ幅が小さくても専門家に相談しましょう。
1.斜め・水平に伸びている
乾燥収縮によるひび割れは、比較的細く、縦方向に発生することがあります。
一方、斜め方向や水平方向に長く伸びるひび割れは、地盤沈下や建物に加わった外力などが関係している可能性があります。
方向だけで原因は断定できませんが、詳しい調査を検討したい症状です。
2.同じ場所の内側と外側にひび割れがある
外側だけでなく、床下側にも同じ位置のひび割れが確認できる場合は、表面のモルタルだけではなく、基礎本体までひび割れが達している可能性があります。
床下に入る必要があるため、無理に自分で確認せず専門業者へ依頼しましょう。
3.ひび割れから水やさび汁が出ている
雨天時に水が染み出す、茶色いさび汁がある、白い粉状の汚れが発生している場合は注意が必要です。
水分が基礎内部まで入ると、鉄筋の腐食やコンクリートの剥離を進める原因になります。
4.複数のひび割れが集中している
同じ面に何本ものひび割れが集中している場合や、建物の四隅付近に目立つひび割れがある場合は、個別のひび割れだけでなく住宅全体の状態を確認する必要があります。
5.以前より幅や長さが大きくなっている
ひび割れの進行は重要な判断材料です。
ひび割れを見つけたら、横に日付を書いたテープを貼り、クラックスケールを添えて写真を撮っておきましょう。
数カ月後に同じ条件で撮影すれば、幅や長さの変化を比較できます。
6.床の傾きや建具の開閉不良がある
基礎のひび割れに加えて、次のような症状がある場合は、地盤や建物全体の変形が関係している可能性があります。
- ドアや窓が閉まりにくくなった
- 床が傾いているように感じる
- 壁紙や外壁にも斜めのひび割れがある
- 建物の一部が沈んで見える
基礎の表面だけを補修しても解決しない可能性があるため、原因調査を優先します。
7.コンクリートが欠けて鉄筋が見えている
基礎表面が剥がれ、内部の鉄筋が露出している状態は、早めの対応が必要です。
鉄筋が腐食すると膨張し、周囲のコンクリートをさらに押し出して剥落させることがあります。
露出部分をモルタルで覆うだけではなく、鉄筋の防錆処理や断面修復を含めた補修を検討します。
基礎にひび割れが発生する主な原因
住宅基礎のひび割れには、さまざまな原因があります。
コンクリートの乾燥収縮
コンクリートに含まれる水分が蒸発し、体積が小さくなることでひび割れが発生します。
細いヘアクラックの代表的な原因です。
地震や振動
地震によって基礎に力が加わり、ひび割れが発生することがあります。
地震後に新しいひび割れを見つけた場合は、幅だけでなく発生箇所や本数も記録しましょう。
地盤の不同沈下
建物の一部だけが沈む不同沈下が起こると、基礎に不均等な力が加わります。
斜めのひび割れや、建具の不具合、床の傾きなどを伴う場合があります。
鉄筋の腐食
ひび割れや欠損部分から水分が入り、内部の鉄筋が腐食すると、膨張によってコンクリートが押し出されます。
さび汁や剥離、鉄筋露出が見られる場合は注意が必要です。
凍結融解による劣化
水分がコンクリート内部で凍結と融解を繰り返すと、表面の剥がれや劣化につながることがあります。
冬季に気温が下がる北陸では、水分の侵入を放置しないことが大切です。
ホクリクルーフの基礎ひび割れ補修事例
ここからは、金沢市でホクリクルーフが施工した事例を紹介します。
金沢市のアパート|複数の基礎クラックを補修
金沢市のアパートでは、外壁のひび割れやコーキングの劣化に加え、基礎部分にも複数のクラックが確認されました。
施工では、基礎のクラックを補修してから、基礎用塗材による仕上げを実施しています。
外壁や付帯部を含め、建物全体の状態を確認しながら補修した事例です。
施工後には、施主様から「気になる箇所が全部良くなった。保証もついているので安心」とのお声をいただきました。
施工内容と写真はこちらからご確認いただけます。
※掲載されている工事価格は外壁塗装などを含む工事全体の価格であり、基礎補修のみの費用ではありません。
金沢市T様邸|外装工事とあわせて基礎を補修
築21年のT様邸では、外壁塗装やベランダ防水とあわせて、ひび割れが見られた基礎の補修・塗装を行いました。
基礎部分は、下地の状態を整えたうえで下塗り・中塗り・上塗りを実施しています。
外壁やベランダだけでなく、基礎を含めて建物外周を総合的にメンテナンスした事例です。
※こちらも掲載価格は外壁塗装、ベランダ防水、付帯部などを含む工事全体の価格です。
基礎のひび割れに適した補修方法
補修方法は、ひび割れの幅だけでなく、原因や進行性、漏水の有無によって選びます。
表面被覆工法
細いひび割れの表面を補修材で覆い、水分や二酸化炭素の侵入を抑える方法です。
進行性がなく、表面的なひび割れに用いられます。
樹脂注入工法
ひび割れ内部にエポキシ樹脂などを注入し、一体化を図る方法です。
ひび割れの幅や深さ、漏水状況に応じて材料や注入方法を選定します。
Uカット・シーリング充填工法
ひび割れに沿って溝を設け、シーリング材や補修材を充填する方法です。
比較的幅のあるひび割れなどで用いられます。
断面修復
コンクリートが剥離している場合は、傷んだ部分を除去し、鉄筋の防錆処理を行ってから補修材で断面を復元します。
構造補強・地盤対策
不同沈下や構造上の問題が原因の場合、表面のひび割れを埋めるだけでは再発する可能性があります。
必要に応じて建築士などによる調査を行い、基礎補強や地盤対策を検討します。
ホクリクルーフでは、基礎保護用の塗材を使用した施工にも対応しています。
ただし、基礎塗装は美観や表面保護を目的とするもので、構造的なひび割れを塗装だけで直すものではありません。
原因を確認し、必要なクラック補修を行ったうえで仕上げることが重要です。
基礎のひび割れをDIYで埋めてもよい?
市販の補修材でひび割れを埋めること自体はできますが、原因を確認せずに表面を覆うのはおすすめできません。
補修材で隠すと、その後の幅の変化や水分の侵入状況が分かりにくくなる場合があります。
また、不同沈下などが原因であれば、表面を埋めても再びひび割れる可能性があります。
まずは写真と幅を記録し、0.3mm以上のひび割れや気になる症状がある場合は、施工前に専門業者へ相談しましょう。
よくある質問
0.3mm未満のひび割れは放置しても大丈夫ですか?
乾燥収縮による表面的なヘアクラックである場合もありますが、幅だけで安全とは断定できません。
長さや方向、漏水、さび汁、進行の有無を確認し、定期的に記録しましょう。
幅0.5mm以上なら住宅は危険ですか?
直ちに倒壊するという意味ではありません。
ただし、公的な既存住宅検査でも劣化事象として確認される幅であるため、早めの専門調査をおすすめします。
基礎塗装だけでひび割れは直りますか?
塗装だけで構造的なひび割れを補修することはできません。
ひび割れの原因と状態に応じた補修を行い、その後に基礎保護塗装を施工するのが基本です。
地震の後はどこを確認すればよいですか?
建物の四隅、玄関付近、配管が基礎を貫通する部分、既存のひび割れを確認しましょう。
新しいひび割れや急な拡大、さび汁、床の傾きなどがあれば専門家へ相談してください。
調査を依頼するときは何を伝えればよいですか?
ひび割れを見つけた時期、地震後に発生したか、雨の日に水が出るか、以前より広がっているかを伝えると、現地調査がスムーズです。
写真がある場合はあわせて提示しましょう。
まとめ|幅0.3mm以上は一度専門家へ相談を
住宅基礎のひび割れは、すべてが危険というわけではありません。しかし、次のような状態は早めに専門家へ相談したいサインです。
- 幅が0.3mm以上ある
- 幅0.5mm以上または深いひび割れがある
- 斜め・水平に伸びている
- 複数箇所に集中している
- さび汁、漏水、白い析出物がある
- 以前より幅や長さが大きくなっている
- 床の傾きや建具の開閉不良を伴っている
- コンクリートが剥がれ、鉄筋が見えている
大切なのは、見た目だけで補修方法を決めないことです。
原因を確認し、ひび割れ補修、表面保護、必要に応じた構造・地盤対策を適切に組み合わせましょう。
金沢市を中心に屋根・外壁・雨漏り修理などを行うホクリクルーフでは、外装全体の状態を確認しながら基礎部分の補修についてもご相談を承っています。
「この幅なら補修が必要?」「地震後にひび割れが増えた気がする」とお悩みの方は、ひび割れが広がる前にお気軽にお問い合わせください。
編集部からのひとこと
基礎のひび割れは、細い・太いという見た目だけでは正しく判断できません。
プロの視点では、幅に加えて、方向、深さ、発生位置、進行性、水分、周辺の変形を確認することが重要です。
補修材で隠す前に、日付と幅が分かる写真を残しておくと、その後の診断に役立ちます。
屋根や外壁、雨どいの不調は、早期発見・早期対処がコストを抑える鍵です。
金沢市・石川県を中心に対応しているホクリクルーフでは、
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